「鶴」
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花いばら髪ふれあひてめざめあふ 小池文子【季語=花いばら(夏)】
花いばら髪ふれあひてめざめあふ小池文子(『木靴』)幼い頃は、姉と一緒に眠ることが多かった。三歳年上の姉は、色素の薄い細い髪をしており、頬に触れるとさらりとして気持ちが良かった。姉は姉で、漆黒で光沢の…
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杉の花はるばる飛べり杉のため 山田みづえ【季語=杉の花(春)】
杉の花はるばる飛べり杉のため山田みづえこの時期に「杉」と聞…
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百方に借あるごとし秋の暮 石塚友二【季語=秋の暮(秋)】
百方に借あるごとし秋の暮石塚友二まだ盛夏だった8月初旬から…
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昼の虫手紙はみんな恋に似て 細川加賀【季語=昼の虫(秋)】
昼の虫手紙はみんな恋に似て細川加賀(『細川加賀全句集』) …
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秋鯖や上司罵るために酔ふ 草間時彦【季語=秋鯖(秋)】
秋鯖や上司罵るために酔ふ草間時彦 一日の終りにいかに美味し…
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葛咲くや嬬恋村の字いくつ 石田波郷【季語=葛の花(秋)】
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秋めくや焼鳥を食ふひとの恋 石田波郷【季語=秋めく(秋)】
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さういへばもう秋か風吹きにけり 今井杏太郎【季語=秋風(秋)】
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鵙の朝肋あはれにかき抱く 石田波郷【季語=鵙(秋)】
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起座し得て爽涼の風背を渡る 肥田埜勝美【季語=爽涼(秋)】
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少し派手いやこのくらゐ初浴衣 草間時彦【季語=初浴衣(夏)】
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五十なほ待つ心あり髪洗ふ 大石悦子【季語=髪洗ふ(夏)】