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鏡台や猟銃音の湖心より 藺草慶子【季語=猟(冬)】
鏡台や猟銃音の湖心より)藺草慶子祖母の部屋に黒檀の古い鏡台があった。祖母は几帳面な人で、簡素な作りの鏡台にはいつ見ても埃一つついていない。三面鏡になっていて、鏡面は微妙に青みがかっている。私…
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内装がしばらく見えて昼の火事 岡野泰輔【季語=火事(冬)】
内装がしばらく見えて昼の火事)岡野泰輔(句集「なめらかな世界の肉」(201…
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一年の颯と過ぎたる障子かな 下坂速穂【季語=障子(冬)】
一年の颯と過ぎたる障子かな下坂速穂あれよあれよという間に十…
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山茶花の日々の落花を霜に掃く 瀧本水鳴【季語=山茶花(冬)】
山茶花の日々の落花を霜に掃く瀧本水鳴(たきもと・すいめい)まさとし))…
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みかんむくとき人の手のよく動く 若杉朋哉【季語=蜜柑(冬)】
みかんむくとき人の手のよく動く若杉朋哉田中裕明の「よき友は…
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替へてゐる畳の上の冬木影 浅野白山【季語=冬木(冬)】
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埋火もきゆやなみだの烹る音 芭蕉【季語=埋火(冬)】
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七十や釣瓶落しの離婚沙汰 文挾夫佐恵【季語=釣瓶落し(秋)】
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短日のかかるところにふとをりて 清崎敏郎【季語=短日(冬)】
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雛飾る手の数珠しばしはづしおき 瀬戸内寂聴【季語=雛飾る(春)】
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松葉屋の女房の円髷や酉の市 久保田万太郎【季語=酉の市(冬)】
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こほろぎや女の髪の闇あたたか 竹岡一郎【季語=蟋蟀(秋)】