を
-
野分吾が鼻孔を出でて遊ぶかな 永田耕衣【季語=野分(秋)】
野分吾が鼻孔を出でて遊ぶかな)永田耕衣「驢鳴集」(昭和27年刊行)からの一句。野分とは秋に吹く暴風のことで、当然に肉体の外の気象現象となるが、掲句は、肉体から、それも鼻孔から発生し、野原を強く吹きわ…
-
恋ともちがふ紅葉の岸をともにして 飯島晴子【季語=紅葉(秋)】
恋ともちがふ紅葉の岸をともにして飯島晴子(『八頭』)男女間…
-
昼ごろより時の感じ既に無くなりて樹立のなかに歩みをとどむ 佐藤佐太郎
昼ごろより時の感じ既に無くなりて樹立のなかに歩みをとどむ佐藤佐太郎…
-
みちのくに生まれて老いて萩を愛づ 佐藤鬼房【季語=萩(秋)】
みちのくに生まれて老いて萩を愛づ佐藤鬼房(『幻夢』2004年)…
-
紐の束を括るも紐や蚯蚓鳴く 澤好摩【季語=蚯蚓鳴く(秋)】
紐の束を括るも紐や蚯蚓鳴く澤好摩夜道を歩いていると蟋蟀や鉦…
-
秋の川真白な石を拾ひけり 夏目漱石【季語=秋の川(秋)】
-
【連載】もしあの俳人が歌人だったら Session#7
-
霧晴れてときどき雲を見る読書 田島健一【季語=霧(秋)】
-
秋の風互に人を怖れけり 永田青嵐【季語=秋の風(秋)】
-
手花火を左に移しさしまねく 成瀬正俊【季語=花火(秋)】
-
前をゆく私が野分へとむかふ 鴇田智哉【季語=野分(秋)】
-
鳥けもの草木を言へり敗戦日 藤谷和子【季語=敗戦日(秋)】