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天籟を猫と聞き居る夜半の冬 佐藤春夫【季語=夜半の冬(冬)】
天籟を猫と聞き居る夜半の冬佐藤春夫(『能火野人十七音詩抄』1964年)詩や小説で名高い佐藤春夫が俳句も詠んでいたことは、余り知られていないかもしれない。「能火野人」と号し、昭和39年、満七十二歳の誕…
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休みの日晝まで霜を見てゐたり 永田耕衣【季語=霜(冬)】
休みの日晝まで霜を見てゐたり永田耕衣畳にごろんと寝転んで、…
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茎石に煤をもれ来る霰かな 山本村家【季語=茎石(冬)】
茎石に煤をもれ来る霰かな山本村家(やまもと・そんか)まさとし))…
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こぼれたるミルクをしんとぬぐふとき天上天下花野なるべし 水原紫苑
こぼれたるミルクをしんとぬぐふとき天上天下花野なるべし水原紫苑…
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天窓に落葉を溜めて囲碁倶楽部 加倉井秋を【季語=落葉(秋)】
天窓に落葉を溜めて囲碁倶楽部加倉井秋を界隈で落葉掃きの人を…
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青年鹿を愛せり嵐の斜面にて 金子兜太【季語=鹿(秋)】
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野分吾が鼻孔を出でて遊ぶかな 永田耕衣【季語=野分(秋)】
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恋ともちがふ紅葉の岸をともにして 飯島晴子【季語=紅葉(秋)】
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昼ごろより時の感じ既に無くなりて樹立のなかに歩みをとどむ 佐藤佐太郎
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みちのくに生まれて老いて萩を愛づ 佐藤鬼房【季語=萩(秋)】
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紐の束を括るも紐や蚯蚓鳴く 澤好摩【季語=蚯蚓鳴く(秋)】
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秋の川真白な石を拾ひけり 夏目漱石【季語=秋の川(秋)】