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炎天を山梨にいま来てをりて 千原草之【季語=炎天(夏)】
炎天を山梨にいま来てをりて千原草之(ちはらそうし))暑い、本当に。とにかく寒さがだめで、夜の長いのが辛く、ただ単純に遅くまで明るくて、暑いほうがいいと思う私ですが、暑いです、本当に。…
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梅漬けてあかき妻の手夜は愛す 能村登四郎【季語=梅漬ける(夏)】
梅漬けてあかき妻の手夜は愛す能村登四郎『咀嚼音』所収の有名…
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水を飲む風鈴ふたつみつつ鳴る 今井肖子【季語=風鈴(夏)】
水を飲む風鈴ふたつみつつ鳴る()今井肖子〈風鈴〉は、蒸し暑…
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かけろふやくだけて物を思ふ猫 論派【季語=陽炎(春)】
かけろふやくだけて物を思ふ猫論派この地球上では、実に多くの…
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夕焼や答へぬベルを押して立つ 久保ゐの吉【季語=夕焼(夏)】
夕焼や答へぬベルを押して立つ久保ゐの吉)七月が来た。梅雨は…
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水底を涼しき風のわたるなり 会津八一【季語=涼し(夏)】
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でで虫の繰り出す肉に遅れをとる 飯島晴子【季語=でで虫(夏)】
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蚊を食つてうれしき鰭を使ひけり 日原傳【季語=蚊(夏)】
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遠くより風来て夏の海となる 飯田龍太【季語=夏の海(夏)】
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好きな樹の下を通ひて五月果つ 岡崎るり子【季語=五月果つ(夏)】
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指入れてそろりと海の霧を巻く 野崎憲子【季語=海霧(夏)】
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わが影を泉へおとし掬ひけり 木本隆行【季語=泉(夏)】