冬の季語
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個室のやうな明るさの冬来る 廣瀬直人【季語=冬来る(冬)】
個室のやうな明るさの冬来る廣瀬直人この作者の作としては、大柄で格調高い句、たとえば「夕暮は雲に埋まり春祭」や「葱伏せてその夜大きな月の暈」、「大年の嵯峨清涼寺闇に入る」などがその評価の中心だと思って…
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泣きながら白鳥打てば雪がふる 松下カロ【季語=白鳥・雪(冬)】
泣きながら白鳥打てば雪がふる)松下カロ(『白鳥句集』深夜叢書社 2016年…
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寒天煮るとろとろ細火鼠の眼 橋本多佳子【季語=寒天(冬)】
寒天煮るとろとろ細火鼠の眼橋本多佳子(『橋本多佳子全句集』)…
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ばばばかと書かれし壁の干菜かな 高濱虚子【季語=干菜(冬)】
ばばばかと書かれし壁の干菜かな高濱虚子(『五百句』)虚子に…
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琅玕や一月沼の横たはり 石田波郷【季語=一月(冬)】
琅玕や一月沼の横たはり)石田波郷) 年の初めは古いことばか…
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あひみての後を逆さのかいつぶり 柿本多映【季語=鳰(冬)】
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雪掻きて今宵誘うてもらひけり 榎本好宏【季語=雪掻(冬)】
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よき椅子にもたれて話す冬籠 池内たけし【季語=冬籠(冬)】
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大寒の一戸もかくれなき故郷 飯田龍太【季語=大寒(冬)】
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胎動に覚め金色の冬林檎 神野紗希【季語=冬林檎(冬)】
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嗚呼これは温室独特の匂ひ 田口武【季語=温室(冬)】
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寒月下あにいもうとのやうに寝て 大木あまり【季語=寒月(冬)】