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鳥の巣に鳥が入つてゆくところ 波多野爽波【季語=鳥の巣(春)】
鳥の巣に鳥が入つてゆくところ)波多野爽波『鋪道の花』何度読んでも気持ちのよい句だ。「鳥」というざっくりした把握と「入」るという無機質な言い方は、あたかも観察者がいないかのような、句だけがそこに浮かん…
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北寄貝桶ゆすぶつて見せにけり 平川靖子【季語=北寄貝(冬)】
北寄貝桶ゆすぶつて見せにけり)平川靖子『北海道俳句年鑑2022』より…
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薄氷の吹かれて端の重なれる 深見けん二【季語=薄氷(冬)】
薄氷の吹かれて端の重なれる深見けん二平成に発表された人気の…
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笹鳴きに覚めて朝とも日暮れとも 中村苑子【季語=笹鳴(冬)】
笹鳴きに覚めて朝とも日暮れとも)中村苑子笹鳴きは、茂みの中…
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さしあたり坐つてゐるか鵆見て 飯島晴子【季語=鵆(冬)】
さしあたり坐つてゐるか鵆(ちどり)見て)飯島晴子ち‐どり【…
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息触れて初夢ふたつ響きあふ 正木ゆう子【季語=初夢(新年)】
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集いて別れのヨオーッと一本締め 雪か 池田澄子【季語=雪(冬)】
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服脱ぎてサンタクロースになるところ 堀切克洋【季語=サンタクロース(冬)】
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本の山くづれて遠き海に鮫 小澤實【季語=鮫(冬)】
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枯蓮のうごく時きてみなうごく 西東三鬼【季語=枯蓮(冬)】
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つはの葉につもりし雪の裂けてあり 加賀谷凡秋【季語=雪(冬)】
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舌荒れてをり猟銃に油差す 小澤實【季語=猟銃(冬)】