1. 立読みの少年夏は斜めに過ぎ 八田木枯【季語=夏(夏)】

    立読みの少年夏は斜めに過ぎ八田木枯))町から本屋が減って久しい。繁華街には何階建てもの大型書店が店舗を連ねている。若者に人気の高い街では小路に入ると、新刊も古書も扱うセレクトショップのようなお洒落な…

  2. 麦よ死は黄一色と思いこむ 宇多喜代子(無季)

    麦よ死は黄一色と思いこむ宇多喜代子「麦よ」という措辞からは…

  3. 馬の背中は喪失的にうつくしい作文だった。 石松佳

    馬の背中は喪失的にうつくしい作文だった。石松佳石松佳の詩「…

  4. 梅雨の日の烈しくさせば罌粟は燃ゆ 篠田悌二郎【季語=梅雨・罌粟(夏)】

    梅雨の日の烈しくさせば罌粟は燃ゆ篠田悌二郎(『連作俳句集』昭和9年)…

  5. 黒き魚ひそみをりとふこの井戸のつめたき水を夏は汲むかも 高野公彦

    黒き魚ひそみをりとふこの井戸のつめたき水を夏は汲むかも高野公彦…

  6. 麦からを焼く火にひたと夜は来ぬ 長谷川素逝【季語=麦からを焼く?】

  7. プラタナス夜もみどりなる夏は来ぬ 石田波郷【季語=夏来る(夏)】

  8. 先生はいつもはるかや虚子忌来る 深見けん二【季語=虚子忌(春)】

  9. 春愁は人なき都会魚なき海 野見山朱鳥【季語=春愁(春)】

  10. 春星や言葉の棘はぬけがたし 野見山朱鳥【季語=春星(春)】

  11. 死はいやぞ其きさらぎの二日灸 正岡子規【季語=二日灸(春)】

  12. 永き日や相触れし手は触れしまま 日野草城【季語=永き日(春)】

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