夏の季語
-
滴りてふたりとは始まりの数 辻美奈子【季語=滴り(夏)】
滴りてふたりとは始まりの数辻美奈子(『真咲』) 旧約聖書のアダムとイブ。日本神話のイザナギとイザナミ。男女の交合より神話は始まる。その後の神話も人の歴史も英雄は、独りでは事を成さない。伴侶や相棒の力…
-
みちのくに戀ゆゑ細る瀧もがな筑紫磐井【季語=滝(夏)】
みちのくに戀ゆゑ細る瀧もがな筑紫磐井(『野干』) 〈みちの…
-
卓に組む十指もの言ふ夜の秋 岡本眸【季語=夜の秋(夏)】
卓に組む十指もの言ふ夜の秋)岡本眸 刑事コロンボが犯人にボ…
-
七夕のあしたの町にちる色帋 麻田椎花【季語=七夕(秋)】
七夕のあしたの町にちる色帋麻田椎花(あさだ・すいか))ただ…
-
もの書けば余白の生まれ秋隣 藤井あかり【季語=秋隣(夏)】
もの書けば余白の生まれ秋隣藤井あかり(『封緘』)日本人独特…
-
告げざる愛地にこぼしつつ泉汲む 恩田侑布子【季語=泳ぐ(夏)】
-
夏山に勅封の大扉あり 宇佐美魚目【季語=夏山(夏)】
-
なく声の大いなるかな汗疹の児 高浜虚子【季語=汗疹(夏)】
-
大阪の屋根に入る日や金魚玉 大橋櫻坡子【季語=金魚玉(夏)】
-
利根川のふるきみなとの蓮かな 水原秋櫻子【季語=蓮(夏)】
-
愛されずして沖遠く泳ぐなり 藤田湘子【季語=泳ぐ(夏)】
-
からたちの花のほそみち金魚売 後藤夜半【季語=金魚売(夏)】