恋
-
弟へ恋と湯婆ゆづります 攝津幸彦【季語=湯婆(冬)】
弟へ恋と湯婆ゆづります攝津幸彦(『鹿々集』) 兄にとって弟は最初のライバルである。長男であればなおさらだ。母親の乳房も時間も全て自分のものだったのが、ある日突然奪われてしまうのだ。弟の出産により、親…
-
恋ふたつ レモンはうまく切れません 松本恭子【季語=レモン(秋)】
恋ふたつ レモンはうまく切れません松本恭子(『檸檬の街で』)…
-
泥棒の恋や月より吊る洋燈 大屋達治【季語=月(秋)】
泥棒の恋や月より吊る洋燈ラムプ 大屋達治(『繍鸞』) 小…
-
昼の虫手紙はみんな恋に似て 細川加賀【季語=昼の虫(秋)】
昼の虫手紙はみんな恋に似て細川加賀(『細川加賀全句集』) …
-
秋めくや焼鳥を食ふひとの恋 石田波郷【季語=秋めく(秋)】
秋めくや焼鳥を食ふひとの恋石田波郷 先週は家族の引っ越しが…
-
水喧嘩恋のもつれも加はりて 相島虚吼【季語=水喧嘩(夏)】
-
青い薔薇わたくし恋のペシミスト 高澤晶子【季語=薔薇(夏)】
-
恋終りアスパラガスの青すぎる 神保千恵子【季語=アスパラガス(春)】
-
春の雁うすうす果てし旅の恋 小林康治【季語=春の雁(春)】
-
四月馬鹿ならず子に恋告げらるる 山田弘子【季語=四月馬鹿(春)】
-
深追いの恋はすまじき沈丁花 芳村うつぎ【季語=沈丁花(春)】
-
恋さめた猫よ物書くまで墨すり溜めし 河東碧梧桐【季語=恋猫(春)】