「青」

戀の數ほど新米を零しけり　島田牙城【季語＝新米（秋）】

自転車がひいてよぎりし春日影　波多野爽波【季語＝春日影（春）】

をちこちに夜紙漉とて灯るのみ　阿波野青畝【季語＝紙漉（冬）】

空へゆく階段のなし稲の花　田中裕明【季語＝稲の花（秋）】

秋の蚊を打ち腹巻の銭を出す　大西晶子【季語＝秋の蚊（秋）】

いつの間にがらりと涼しチョコレート　星野立子【季語＝涼し（夏）】

一つだに動かぬ干梅となりて　佛原明澄【季語＝干梅（夏）】

大金をもちて茅の輪をくぐりけり　波多野爽波【季語＝茅の輪（夏）】

鯖買ふと決めて出てゆく茂かな　岩田由美【季語＝鯖・茂（夏）】

夕飯よけふは昼寝をせぬままに　木村定生【季語＝昼寝（夏）】

本の背は金の文字押し胡麻の花　田中裕明【季語＝胡麻の花（夏）】

今年の蠅叩去年の蠅叩　山口昭男【季語＝蠅叩（夏）】

いつまでもからだふるへる菜の花よ　田中裕明【季語=菜の花（春）】　

卒業歌ぴたりと止みて後は風　岩田由美【季語＝卒業歌（春）】

酔うて泣きデザートを食ひ年忘　岸本尚毅【季語＝年忘（冬）】

水吸うて新聞あをし花八ツ手　森賀まり【季語＝花八ツ手（冬）】

花八つ手鍵かけしより夜の家　友岡子郷【季語＝花八つ手（冬）】

湯の中にパスタのひらく花曇　森賀まり【季語＝花曇（春）】

わが恋人涼しチョークの粉がこぼれ　友岡子郷【季語＝涼し（夏）】

葉桜の頃の電車は突つ走る　波多野爽波【季語＝葉桜（夏）】

美しきものに火種と蝶の息　宇佐美魚目【季語＝蝶（春）】　

眼前にある花の句とその花と　田中裕明【季語＝花（春）】　

赤福の餡べつとりと山雪解　波多野爽波【季語＝雪解（春）】　

桜貝長き翼の海の星　波多野爽波【季語＝桜貝（春）】　

鳥の巣に鳥が入つてゆくところ　波多野爽波【季語＝鳥の巣（春）】　

古きよき俳句を読めり寝正月　田中裕明【季語＝寝正月（新年）】

恋の句の一つとてなき葛湯かな　岩田由美【季語＝葛湯（冬）】

仲秋の金蠅にしてパッと散る　波多野爽波【季語＝仲秋（秋）】

目のなかに芒原あり森賀まり　田中裕明【季語＝芒（秋）】

まはし見る岐阜提灯の山と川　岸本尚毅【季語＝岐阜提灯（夏）】

夏山に勅封の大扉あり　宇佐美魚目【季語＝夏山（夏）】

くらき瀧茅の輪の奥に落ちにけり　田中裕明【季語＝茅の輪（夏）】

あつ雉子あつ人だちふ目が合うて　西野文代【季語＝雉子（春）】

あづきあらひやひとり酌む酒が好き　西野文代【季語＝小豆洗（秋）】

俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第23回】木曾と宇佐美魚目

ゆく船に乗る金魚鉢その金魚　島田牙城【季語＝金魚（夏）】

鳥の巣に鳥が入つてゆくところ　波多野爽波【季語＝鳥の巣（春）】

【新連載】「野崎海芋のたべる歳時記」　兎もも肉の赤ワイン煮

着ぶくれて田へ行くだけの橋見ゆる　吉田穂津【季語＝着ぶくれ（冬）】

渚にて金澤のこと菊のこと　田中裕明【季語＝菊（秋）】

食欲の戻りてきたる子規忌かな　田中裕明【季語＝子規忌（秋）】

戀の數ほど新米を零しけり 島田牙城【季語＝新米（秋）】

自転車がひいてよぎりし春日影 波多野爽波【季語＝春日影（春）】

をちこちに夜紙漉とて灯るのみ 阿波野青畝【季語＝紙漉（冬）】

空へゆく階段のなし稲の花 田中裕明【季語＝稲の花（秋）】

秋の蚊を打ち腹巻の銭を出す 大西晶子【季語＝秋の蚊（秋）】

いつの間にがらりと涼しチョコレート 星野立子【季語＝涼し（夏）】

一つだに動かぬ干梅となりて 佛原明澄【季語＝干梅（夏）】

大金をもちて茅の輪をくぐりけり 波多野爽波【季語＝茅の輪（夏）】

鯖買ふと決めて出てゆく茂かな 岩田由美【季語＝鯖・茂（夏）】

夕飯よけふは昼寝をせぬままに 木村定生【季語＝昼寝（夏）】

本の背は金の文字押し胡麻の花 田中裕明【季語＝胡麻の花（夏）】

今年の蠅叩去年の蠅叩 山口昭男【季語＝蠅叩（夏）】

いつまでもからだふるへる菜の花よ 田中裕明【季語=菜の花（春）】

卒業歌ぴたりと止みて後は風 岩田由美【季語＝卒業歌（春）】

酔うて泣きデザートを食ひ年忘 岸本尚毅【季語＝年忘（冬）】

水吸うて新聞あをし花八ツ手 森賀まり【季語＝花八ツ手（冬）】

花八つ手鍵かけしより夜の家 友岡子郷【季語＝花八つ手（冬）】

湯の中にパスタのひらく花曇 森賀まり【季語＝花曇（春）】

わが恋人涼しチョークの粉がこぼれ 友岡子郷【季語＝涼し（夏）】

葉桜の頃の電車は突つ走る 波多野爽波【季語＝葉桜（夏）】

美しきものに火種と蝶の息 宇佐美魚目【季語＝蝶（春）】

眼前にある花の句とその花と 田中裕明【季語＝花（春）】

赤福の餡べつとりと山雪解 波多野爽波【季語＝雪解（春）】

桜貝長き翼の海の星 波多野爽波【季語＝桜貝（春）】

鳥の巣に鳥が入つてゆくところ 波多野爽波【季語＝鳥の巣（春）】

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仲秋の金蠅にしてパッと散る 波多野爽波【季語＝仲秋（秋）】

目のなかに芒原あり森賀まり 田中裕明【季語＝芒（秋）】

まはし見る岐阜提灯の山と川 岸本尚毅【季語＝岐阜提灯（夏）】

夏山に勅封の大扉あり 宇佐美魚目【季語＝夏山（夏）】

くらき瀧茅の輪の奥に落ちにけり 田中裕明【季語＝茅の輪（夏）】

あつ雉子あつ人だちふ目が合うて 西野文代【季語＝雉子（春）】

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夕飯よけふは昼寝をせぬままに　木村定生【季語＝昼寝（夏）】

本の背は金の文字押し胡麻の花　田中裕明【季語＝胡麻の花（夏）】

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美しきものに火種と蝶の息　宇佐美魚目【季語＝蝶（春）】　

眼前にある花の句とその花と　田中裕明【季語＝花（春）】　

赤福の餡べつとりと山雪解　波多野爽波【季語＝雪解（春）】　

桜貝長き翼の海の星　波多野爽波【季語＝桜貝（春）】　

鳥の巣に鳥が入つてゆくところ　波多野爽波【季語＝鳥の巣（春）】　

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恋の句の一つとてなき葛湯かな　岩田由美【季語＝葛湯（冬）】

仲秋の金蠅にしてパッと散る　波多野爽波【季語＝仲秋（秋）】

目のなかに芒原あり森賀まり　田中裕明【季語＝芒（秋）】

まはし見る岐阜提灯の山と川　岸本尚毅【季語＝岐阜提灯（夏）】

夏山に勅封の大扉あり　宇佐美魚目【季語＝夏山（夏）】

くらき瀧茅の輪の奥に落ちにけり　田中裕明【季語＝茅の輪（夏）】

あつ雉子あつ人だちふ目が合うて　西野文代【季語＝雉子（春）】

あづきあらひやひとり酌む酒が好き　西野文代【季語＝小豆洗（秋）】

ゆく船に乗る金魚鉢その金魚　島田牙城【季語＝金魚（夏）】

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