飯島晴子

  1. 鹿や鶏の切紙下げる思案かな　飯島晴子

    鹿や鶏の切紙下げる思案かな)飯島晴子　思案ということは、現時点では鹿や鶏の切紙を下げていないというわけである。私は「提げる」という意味合いで読んだ。切り抜かれた鹿や鶏を腕にぴらぴらぶらさげて引きずる…

  2. 秋山に箸光らして人を追ふ　飯島晴子【季語＝秋山（秋）】

    秋山に箸光らして人を追ふ)飯島晴子　以前紹介した「親の箸」…

  3. ここは敢て追はざる野菊皓かりき　飯島晴子【季語＝野菊（秋）】

    ここは敢て追はざる野菊皓かりき)飯島晴子　「追はざる」が野…

  4. なにはともあれの末枯眺めをり　飯島晴子【季語＝末枯（秋）】

    なにはともあれの末枯眺めをり)飯島晴子　葉の先の方が枯れ細…

  5. 肉声をこしらへてゐる秋の隕石　飯島晴子【季語＝秋（秋）】

    肉声をこしらへてゐる秋の隕石)飯島晴子肉声をこしらえながら…

  6. けふあすは誰も死なない真葛原　飯島晴子【季語＝葛の花（秋）】

  7. 婿は見えたり見えなかつたり桔梗畑　飯島晴子【季語＝桔梗（秋）】

  8. 白萩を押してゆく身のぬくさかな　飯島晴子【季語＝白萩（秋）】

  9. 露草を持つて銀行に入つてゆく　飯島晴子【季語＝露草（秋）】

  10. 怒濤聞くかたはら秋の蠅叩　飯島晴子【季語＝秋（秋）】

  11. 葛の花こぼれやすくて親匿され　飯島晴子【季語＝葛の花（秋）】

  12. 瀧見人子を先だてて来りけり　飯島晴子【季語＝滝見（夏）】

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