【夏の季語】芒種

【夏の季語=仲夏(6月)】芒種

二十四節気の9番目で、現在広まっている定気法では太陽黄経が75度のとき。陽暦で、だいたい6月6日ごろ。

期間としては、次の節気の「夏至」前日まで(6月6〜6月21日ごろ)を指す。

「芒」(のぎ)は、イネ科植物の果実を包む穎(稲でいう籾殻にあるとげのような突起)を持った植物の種をまくころ。『暦便覧』には「芒(のぎ)ある穀類、稼種する時なり」と記されているが、実際には、現在の種まきはこれよりも早い。

西日本では「梅雨入り」のころに当たる。沖縄県では「小満」から「芒種」が梅雨の時期に当たり、梅雨のことを沖縄方言で「小満芒種(すーまんぼーすー)」と呼ぶ。

*二十四節気の流れは、「立春」→「雨水」→「啓蟄」→「春分」→「清明」→「穀雨」→「立夏」→「小満」→「芒種」→「夏至」→「小暑」→「大暑」→「立秋」→「処暑」→「白露」→「秋分」→「寒露」→「霜降」→「立冬」→「小雪」→「大雪」→「冬至」→「小寒」→「大寒」。


【芒種(上五)】
芒種なり水盤に粟蒔くとせむ 草間時彦

【芒種(中七)】
ガラス器と芒種の湖とがやがやす 金田咲子
大灘を前に芒種の雨しとど 宇多喜代子
ごんごんと芒種の水を飲み干せり 夏井いつき

【芒種(下五)】
海に月しらじら映ゆる芒種かな 夏井いつき


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