ハイクノミカタ

  1. おにはにはにはにはとりがゐるはるは 大畑等

    おにはにはにはにはとりがゐるはるは大畑等(初出不詳)先週の話題つながりなのだけれど、個人的に春と鶏と言えばまず浮かぶのがこの句。もともと言葉遊びにあるものを借りて端的に巫山戯てみせているような句だけ…

  2. 春泥を帰りて猫の深眠り 藤嶋務【季語=春泥(春)】

    春泥を帰りて猫の深眠り藤嶋務マンハッタンに住んで30年ほど…

  3. 彫り了へし墓抱き起す猫柳 久保田哲子【季語=猫柳(春)】

    彫り了へし墓抱き起す猫柳久保田哲子一読誰しも、石田波郷の《…

  4. 桜蘂ふる一生が見えてきて 岡本眸【季語=桜蘂ふる(春)】

    桜蘂ふる一生が見えてきて岡本 眸窓から見える景色が、ところ…

  5. 退帆のディンギー跳ねぬ春の虹 根岸哲也【季語=春の虹(春)】

    退帆のディンギー跳ねぬ春の虹根岸哲也いつだったか、バスに乗…

  6. 春林をわれ落涙のごとく出る 阿部青鞋【季語=春林(春)】

  7. 芽柳の傘擦る音の一寸の間 藤松遊子【季語=芽柳(春)】

  8. 鳥の巣に鳥が入つてゆくところ 波多野爽波【季語=鳥の巣(春)】

  9. にはとりのかたちに春の日のひかり 西原天気【季語=春の日(春)】

  10. 雪解川暮らしの裏を流れけり 太田土男【季語=雪解川(春)】

  11. さへづりのだんだん吾を容れにけり 石田郷子【季語=囀(春)】

  12. タワーマンションのロック四重や鳥雲に 鶴見澄子【季語=鳥雲に(春)】

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