ハイクノミカタ

  1. 好きな樹の下を通ひて五月果つ 岡崎るり子【季語=五月果つ(夏)】

    好きな樹の下を通ひて五月果つ岡崎るり子五月もあと三日でおしまい。桜が、若葉が、と言っていたのはついこの間のことなのにまったく早いものだ。近所の公園の樹々はすっかり青葉を勢いづかせている。何と…

  2. 麦打の埃の中の花葵 本田あふひ【季語=花葵(夏)】

    麦打の埃の中の花葵本田あふひ()(星野立子)東京は梅雨入り…

  3. 谺して山ほととぎすほしいまゝ 杉田久女【季語=ほととぎす(夏)】

    谺して山ほととぎすほしいまゝ杉田久女(『杉田久女句集』)言…

  4. 指入れてそろりと海の霧を巻く 野崎憲子【季語=海霧(夏)】

    指入れてそろりと海の霧を巻く野崎憲子一年余り前、新型コロナ…

  5. 郭公や何処までゆかば人に逢はむ 臼田亜浪【季語=郭公(夏)】

    郭公や何処までゆかば人に逢はむ臼田亜浪当地ではそろそろ郭公…

  6. 水鏡してあぢさゐのけふの色 上田五千石【季語=あぢさゐ(夏)】

  7. 老人がフランス映画に消えてゆく 石部明

  8. 多国籍香水六時六本木 佐川盟子【季語=香水(夏)】

  9. 麦秋や光なき海平らけく 上村占魚【季語=麦秋(夏)】

  10. 夕立や野に二筋の水柱 広江八重桜【季語=夕立(夏)】

  11. わが影を泉へおとし掬ひけり 木本隆行【季語=泉(夏)】

  12. 日が照つて厩出し前の草のいろ 鷲谷七菜子【季語=厩出し(春)】

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