季語・歳時記

【新年の季語】松納

新年の季語(1月)】松納

【ミニ解説】

正月」に門前などに立てられる松や竹を用いた正月飾りである「門松」を片付けること。

「松納め」と「め」を送ることもある。動詞として「松(を)納める」と使われることもある。

「松納」は、東京では6日の夕方、京阪地方では14日の夕方に行う。

取り除いて不用になった門松は「小正月」の「左義長」(「どんど」)で焼く。

門松を飾っている期間のことを「松の内」、それを過ぎると「松過」となる。


【松納(上五)】
松納表札古りてしまひけり 七田谷まりうす
松納めわが家小さく見返へりぬ 吉田鴻司

【松納(中七)】
生き生きと脂噴く松を納めけり 安倍元気

【松納(下五)】
月白うして鳰啼くや松納 渡辺水巴
日の暮のとろりと伸びし松納 福田甲子雄
子供らの縄打ち遊ぶ松納め 西村和子
門川に鷺のきてゐる松納 永方裕子


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