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紅さして尾花の下の思ひ草 深谷雄大【季語=思ひ草(秋)】
紅さして尾花の下の思ひ草深谷雄大(『吉曜』)〈思ひ草〉とは、尾花(薄)の根元に生える寄生植物。花の形状がパイプに似ているため南蛮煙管(なんばんぎせる)とも呼ばれる。 『万葉集』に〈道の辺の尾…
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指は一粒回してはづす夜の葡萄 上田信治【季語=葡萄(秋)】
指は一粒回してはづす夜の葡萄上田信治少人数で泊りがけの吟行…
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ふんだんに星糞浴びて秋津島 谷口智行【季語=星糞(秋)】
ふんだんに星糞浴びて秋津島()谷口智行〈星糞(ほしくそ)〉…
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蟷螂の怒りまろびて掃かれけり 田中王城【季語=蟷螂(秋)】
蟷螂の怒りまろびて掃かれけり田中王城(たなか・おうじょうまさとし))…
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置替へて大朝顔の濃紫 川島奇北【季語=朝顔(秋)】
置替へて大朝顔の濃紫川島奇北(かわしま・きほく))なんとか…
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愉快な彼巡査となつて帰省せり 千原草之【季語=帰省(夏)】
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やはらかきところは濡れてかたつむり 齋藤朝比古【季語=蝸牛(夏)】
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炎天を山梨にいま来てをりて 千原草之【季語=炎天(夏)】
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夏潮のコバルト裂きて快速艇 牛田修嗣【季語=夏潮(夏)】
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好きな樹の下を通ひて五月果つ 岡崎るり子【季語=五月果つ(夏)】
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春泥を帰りて猫の深眠り 藤嶋務【季語=春泥(春)】
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草も木も人も吹かれてゐて涼し 日下野由季【季語=涼し(夏)】