ゆく
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露草を持つて銀行に入つてゆく 飯島晴子【季語=露草(秋)】
露草を持つて銀行に入つてゆく)飯島晴子 たまたま道端で摘んだ露草を持ったまま銀行に入っていったという程度の状況ではあろうが、露草が何か銀行で必要なものであるかのような、御伽噺的な雰囲気も漂う。「露」…
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夕凪を櫂ゆくバター塗るごとく 堀本裕樹【季語=夕凪(夏)】
夕凪を櫂ゆくバター塗るごとく)堀本裕樹『一粟』駿河台出版社2022年…
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人とゆく野にうぐひすの貌強き 飯島晴子【季語=鶯(春)】
人とゆく野にうぐひすの貌強き)飯島晴子 前に書いた、飯島晴…
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鳥の巣に鳥が入つてゆくところ 波多野爽波【季語=鳥の巣(春)】
鳥の巣に鳥が入つてゆくところ)波多野爽波『鋪道の花』何度読…
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枯野ゆく最も遠き灯に魅かれ 鷹羽狩行【季語=枯野(冬)】
枯野ゆく最も遠き灯に魅かれ)鷹羽狩行保育所の頃に母の故郷福…
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サフランもつて迅い太子についてゆく 飯島晴子【季語=サフランの花(秋)】
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駅蕎麦の旨くなりゆく秋の風 大牧広【季語=秋の風(秋)】
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さくらんぼ洗ひにゆきし灯がともり 千原草之【季語=さくらんぼ(夏)】
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詩に瘦せて二月渚をゆくはわたし 三橋鷹女【季語=二月(春)】
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早春や松のぼりゆくよその猫 藤田春梢女【季語=早春(春)】
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しんしんと寒さがたのし歩みゆく 星野立子【季語=寒さ(冬)】
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突として西洋にゆく暖炉かな 片岡奈王【季語=暖炉(冬)】