き
-
恋さめた猫よ物書くまで墨すり溜めし 河東碧梧桐【季語=恋猫(春)】
恋さめた猫よ物書くまで墨すり溜めし河東碧梧桐(『明治・大正・昭和 自由律俳句作品史』)碧梧桐は虚子とともに子規門の双璧だが、いまの俳句実作者は有季定型かつ虚子門下の流れが圧倒的に多いし、そうではない…
-
大根の花まで飛んでありし下駄 波多野爽波【季語=大根の花(春)】
大根の花まで飛んでありし下駄)波多野爽波『骰子』見たままを…
-
福笹につけてもらひし何やかや 高濱年尾【季語=福笹(冬)】
福笹につけてもらひし何やかや高濱年尾今日は、13日の金曜日…
-
なぐさめてくるゝあたゝかなりし冬 稲畑汀子【季語=冬あたたか(冬)】
なぐさめてくるゝあたゝかなりし冬(稲畑汀子いなはた・ていこ)…
-
つはの葉につもりし雪の裂けてあり 加賀谷凡秋【季語=雪(冬)】
つはの葉につもりし雪の裂けてあり加賀谷凡秋(かがや・ぼんしゅう))…
-
とつぷりと後ろ暮れゐし焚火かな 松本たかし【季語=焚火(冬)】
-
境内のぬかるみ神の発ちしあと 八染藍子【季語=神の旅(冬)】
-
鳥屋の窓四方に展けし花すゝき 丹治蕪人【季語=花すゝき(秋)】
-
手に負へぬ萩の乱れとなりしかな 安住敦【季語=萩(秋)】
-
茄子もぐ手また夕闇に現れし 吉岡禅寺洞【季語=茄子(秋)】
-
季すぎし西瓜を音もなく食へり 能村登四郎【季語=西瓜(秋)】
-
膝枕ちと汗ばみし残暑かな 桂米朝【季語=残暑(秋)】