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巡査つと来てラムネ瓶さかしまに 高濱虚子【季語=ラムネ(夏)】
巡査つと来てラムネ瓶さかしまに高濱虚子(改造社『俳諧歳時記 夏』)「巡査」「ラムネ」という近代以後の文明の所産を、「つと」「さかしま」という古語寄りの副詞と形容詞で表現したことで、巡査がラムネを飲み…
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夏蝶の口くくくくと蜜に震ふ 堀本裕樹【季語=夏蝶(夏)】
夏蝶の口くくくくと蜜に震ふ)堀本裕樹夏の蝶が花の蜜を吸って…
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卯月野にうすき枕を並べけり 飯島晴子【季語=卯月(夏)】
卯月野にうすき枕を並べけり)飯島晴子 おおむね平らだが、枕…
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筍にくらき畳の敷かれあり 飯島晴子【季語=筍(夏)】
筍にくらき畳の敷かれあり)飯島晴子 本意にどっぷり浸かりな…
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手の甲に子かまきりをり吹きて逃す 土屋幸代【季語=子かまきり(夏)】
手の甲に子かまきりをり吹きて逃す)土屋幸代(「蒼海14号」より)…
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しばらくは箒目に蟻したがへり 本宮哲郎【季語=蟻(夏)】
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日光に底力つく桐の花 飯島晴子【季語=桐の花(夏)】
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遠き屋根に日のあたる春惜しみけり 久保田万太郎【季語=春惜しむ(春)】
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気を強く春の円座に坐つてゐる 飯島晴子【季語=春(春)】
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美しきものに火種と蝶の息 宇佐美魚目【季語=蝶(春)】
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人とゆく野にうぐひすの貌強き 飯島晴子【季語=鶯(春)】
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眼前にある花の句とその花と 田中裕明【季語=花(春)】