ハイクノミカタ阪西敦子
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はしりすぎとまりすぎたる蜥蜴かな 京極杞陽【季語=蜥蜴(夏)】
はしりすぎとまりすぎたる蜥蜴かな京極杞陽(きょうごく・きよう)ぐったり、ぐったりです、梅雨で。一日生きると、一日ぐったりなこの頃。というわけで、先週のストロングスタイルな日原方舟のあとは、殿…
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船室の梅雨の鏡にうつし見る 日原方舟【季語=梅雨(夏)】
船室の梅雨の鏡にうつし見る日原方舟(ひはら・ほうしゅう)梅…
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さくらんぼ洗ひにゆきし灯がともり 千原草之【季語=さくらんぼ(夏)】
さくらんぼ洗ひにゆきし灯がともり千原草之(ちはら・そうし)…
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まどごしに與へ去りたる螢かな 久保より江【季語=蛍(夏)】
まどごしに與へ去りたる螢かな久保より江(くぼ・よりえ)寒暖…
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日蝕の鴉落ちこむ新樹かな 石田雨圃子【季語=新樹(夏)】
日蝕の鴉落ちこむ新樹かな石田雨圃子(いしだ・うほし)休み明…
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白牡丹四五日そして雨どつと 高田風人子【季語=白牡丹(夏)】
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春暁のカーテンひくと人たてり 久保ゐの吉【季語=春暁(春)】
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かゝる世もありと暮しぬ春炬燵 松尾いはほ【季語=春炬燵(春)】
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纐纈の大座布団や春の宵 真下喜太郎【季語=春の宵(春)】
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先生はいつもはるかや虚子忌来る 深見けん二【季語=虚子忌(春)】
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夜着いて花の噂やさくら餅 關 圭草【季語=桜餅(春)】
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花の幹に押しつけて居る喧嘩かな 田村木國【季語=花(春)】