ハイクノミカタ阪西敦子

  1. 七夕のあしたの町にちる色帋   麻田椎花【季語=七夕(秋)】

    七夕のあしたの町にちる色帋麻田椎花(あさだ・すいか))ただいま(これは水曜の夜に書いています)夜十時半の東京の気温は三十三度、おかしいでしょほんと。昼が暑いのは(たとえそれが四十度であっても)覚悟す…

  2. 大阪の屋根に入る日や金魚玉   大橋櫻坡子【季語=金魚玉(夏)】

    大阪の屋根に入る日や金魚玉大橋櫻坡子(おおはし・おおはし))…

  3. 盥にあり夜振のえもの尾をまげて   柏崎夢香【季語=夜振(夏)】

    盥にあり夜振のえもの尾をまげて柏崎夢香(かしわざき・むこう))…

  4. 行く涼し谷の向うの人も行く   原石鼎【季語=涼し(夏)】

    行く涼し谷の向うの人も行く原石鼎(はら・せきてい))降る降…

  5. 山羊群れて夕立あとの水ほとり  江川三昧【季語=夕立(夏)】

    山羊群れて夕立あとの水ほとり江川三昧(えがわ・さんまい))…

  6. 思ひ沈む父や端居のいつまでも    石島雉子郎【季語=端居(夏)】

  7. 麦藁を束ねる足をあてにけり   奈良鹿郎【季語=麦藁(夏)】

  8. はしりすぎとまりすぎたる蜥蜴かな    京極杞陽【季語=蜥蜴(夏)】

  9. 船室の梅雨の鏡にうつし見る 日原方舟【季語=梅雨(夏)】

  10. さくらんぼ洗ひにゆきし灯がともり 千原草之【季語=さくらんぼ(夏)】

  11. まどごしに與へ去りたる螢かな 久保より江【季語=蛍(夏)】

  12. 日蝕の鴉落ちこむ新樹かな 石田雨圃子【季語=新樹(夏)】

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