ハイクノミカタ阪西敦子
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七夕のあしたの町にちる色帋 麻田椎花【季語=七夕(秋)】
七夕のあしたの町にちる色帋麻田椎花(あさだ・すいか))ただいま(これは水曜の夜に書いています)夜十時半の東京の気温は三十三度、おかしいでしょほんと。昼が暑いのは(たとえそれが四十度であっても)覚悟す…
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大阪の屋根に入る日や金魚玉 大橋櫻坡子【季語=金魚玉(夏)】
大阪の屋根に入る日や金魚玉大橋櫻坡子(おおはし・おおはし))…
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盥にあり夜振のえもの尾をまげて 柏崎夢香【季語=夜振(夏)】
盥にあり夜振のえもの尾をまげて柏崎夢香(かしわざき・むこう))…
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行く涼し谷の向うの人も行く 原石鼎【季語=涼し(夏)】
行く涼し谷の向うの人も行く原石鼎(はら・せきてい))降る降…
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山羊群れて夕立あとの水ほとり 江川三昧【季語=夕立(夏)】
山羊群れて夕立あとの水ほとり江川三昧(えがわ・さんまい))…
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思ひ沈む父や端居のいつまでも 石島雉子郎【季語=端居(夏)】
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麦藁を束ねる足をあてにけり 奈良鹿郎【季語=麦藁(夏)】
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はしりすぎとまりすぎたる蜥蜴かな 京極杞陽【季語=蜥蜴(夏)】
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船室の梅雨の鏡にうつし見る 日原方舟【季語=梅雨(夏)】
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さくらんぼ洗ひにゆきし灯がともり 千原草之【季語=さくらんぼ(夏)】
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まどごしに與へ去りたる螢かな 久保より江【季語=蛍(夏)】
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日蝕の鴉落ちこむ新樹かな 石田雨圃子【季語=新樹(夏)】