ハイクノミカタ
-
自動車も水のひとつや秋の暮 攝津幸彦【季語=秋の暮(秋)】
自動車も水のひとつや秋の暮攝津幸彦(『攝津幸彦句集』1994年)誰に習うでもなく俳句をはじめてそんなに経たない頃のこと、どういう経緯からか、たまに知らない人から突如句集が送られてくることがあって、驚…
-
嵐の埠頭蹴る油にもまみれ針なき時計 赤尾兜子
嵐の埠頭蹴る油にもまみれ針なき時計)赤尾兜子赤尾兜子と言え…
-
どつさりと菊着せられて切腹す 仙田洋子【季語=菊(秋)】
どつさりと菊着せられて切腹す)仙田洋子秋の花で一番に思い浮…
-
月光に夜離れはじまる式部の実 保坂敏子【季語=式部の実(秋)】
月光に夜離(よが)れはじまる式部の実保坂敏子(『芽山椒』)…
-
昼ごろより時の感じ既に無くなりて樹立のなかに歩みをとどむ 佐藤佐太郎
昼ごろより時の感じ既に無くなりて樹立のなかに歩みをとどむ佐藤佐太郎…
-
秋天に雲一つなき仮病の日 澤田和弥【季語=秋天(秋)】
-
車椅子はもとより淋し十三夜 成瀬正俊【季語=十三夜(秋)】
-
みちのくに生まれて老いて萩を愛づ 佐藤鬼房【季語=萩(秋)】
-
稻光 碎カレシモノ ヒシメキアイ 富澤赤黄男【季語=稲光(秋)】
-
鶴の来るために大空あけて待つ 後藤比奈夫【季語=鶴来る(秋)】
-
愛断たむこころ一途に野分中 鷲谷七菜子【季語=野分(秋)】
-
魚卵たべ九月些か悔いありぬ 八田木枯【季語=九月(秋)】