【春の季語】穀雨

太陽黄経が30度のときで4月19日、20日ごろ。

二十四節気の第6番目にあたり、晩春に当たる。

穀雨とは、穀物の成長を助ける雨のことであり、『暦便覧』には「春雨降りて百穀を生化すればなり」とある。

穀雨の終わりごろ(「立夏」直前)には、「八十八夜」(「立春」の87日後の日)がある。

*二十四節気の流れは、「立春」→「雨水」→「啓蟄」→「春分」→「清明」→「穀雨」→「立夏」→「小満」→「芒種」→「夏至」→「小暑」→「大暑」→「立秋」→「処暑」→「白露」→「秋分」→「寒露」→「霜降」→「立冬」→「小雪」→「大雪」→「冬至」→「小寒」→「大寒」。


【穀雨(上五)】
穀雨かな記紀にしるせし野を歩く 伊藤敬子

【穀雨(中七)】
鎌倉や穀雨を待たぬ窓の闇 石川桂郎
傘立てて穀雨の雫地に膨れ 峰尾北兎

【穀雨(下五)】
味噌甕の色深みゆく穀雨かな 内村恭子
著者杳として本厚き穀雨かな 佐々木紺

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