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恋の句の一つとてなき葛湯かな 岩田由美【季語=葛湯(冬)】
恋の句の一つとてなき葛湯かな岩田由美(『春望』) 子供の頃、手足が冷えて眠れない私に母が葛湯を吹いてくれた。葛湯とは、葛の根から採った澱粉を湯で溶いてとろみを出し、砂糖を加えて甘くした飲み物である。…
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枯蓮のうごく時きてみなうごく 西東三鬼【季語=枯蓮(冬)】
枯蓮のうごく時きてみなうごく西東三鬼次は三鬼による枯蓮の句…
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舟やれば鴨の羽音の縦横に 川田十雨【季語=鴨(冬)】
舟やれば鴨の羽音の縦横に川田十雨(かわだ・じゅうう))信じ…
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トローチのすつと消えすつと冬の滝 中嶋憲武【季語=冬の滝(冬)】
トローチのすつと消えすつと冬の滝)中嶋憲武『祝日たちのために』2019年7…
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義士の日や途方に暮れて人の中 日原傳【季語=義士の日(冬)】
義士の日や途方に暮れて人の中)日原傳今から9年前、「狩」俳…
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ほほゑみに肖てはるかなれ霜月の火事の中なるピアノ一臺 塚本邦雄
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受賞者の一人マスクを外さざる 鶴岡加苗【季語=マスク(冬)】
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つはの葉につもりし雪の裂けてあり 加賀谷凡秋【季語=雪(冬)】
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待ち人の来ず赤い羽根吹かれをり 涼野海音【季語=赤い羽根(秋)】
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冬枯や熊祭る子の蝦夷錦 正岡子規【季語=冬枯・熊(冬)】
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誕生日の切符も自動改札に飲まれる 岡田幸生
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境内のぬかるみ神の発ちしあと 八染藍子【季語=神の旅(冬)】