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寒いねと彼は煙草に火を点ける 正木ゆう子【季語=寒い(冬)】
寒いねと彼は煙草に火を点ける正木ゆう子(『水晶体』) 人は沈黙を恐れる。知り合いの誰かと電車を待っている時やエレベーターで二人きりになった時など。何でも良いから言葉を発しなければならないのに浮かばな…
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白梅や粥の面てを裏切らむ 飯島晴子【季語=白梅(春)】
白梅や粥の面てを裏切らむ)飯島晴子もちろん、「裏切る」とい…
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室咲きをきりきり締めて届きたり 蓬田紀枝子【季語=室咲(冬)】
室咲きをきりきり締めて届きたり蓬田紀枝子「先生の句は難しい…
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マフラーを巻いてやる少し絞めてやる 柴田佐知子【季語=マフラー(冬)】
マフラーを巻いてやる少し絞めてやる柴田佐知子やめられないも…
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ラヂオさへ黙せり寒の曇り日を 日野草城【季語=寒(冬)】
ラヂオさへ黙せり寒の曇り日を日野草城元日、メールやLINE…
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いつよりも長く頭を下げ初詣 八木澤高原【季語=初詣(新年)】
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年逝くや兎は頰を震はせて 飯島晴子【季語=年逝く(冬)】
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風邪を引くいのちありしと思ふかな 後藤夜半【季語=風邪(冬)】
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毛糸玉秘密を芯に巻かれけり 小澤克己【季語=毛糸玉(冬)】
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新道をきつねの風がすすんでゐる 飯島晴子【季語=狐(冬)】
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凍る夜の大姿見は灯を映す 一力五郎【季語=凍る(冬)】
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狐火にせめてををしき文字書かん 飯島晴子【季語=狐火(冬)】