ハイクノミカタ太田うさぎ
-
蜆汁神保町の灯が好きで 山崎祐子【季語=蜆汁(春)】
蜆汁神保町の灯が好きで山崎祐子))東京都千代田区神田神保町は本の街だ。決して広くはない一画に大中小の出版社や書店が櫛比する。古書店街としては世界最大規模らしい。別の一画にはやはり大小のスポーツ用品店…
-
うららかや帽子の入る丸い箱 茅根知子【季語=うららか(春)】
うららかや帽子の入る丸い箱茅根知子))帽子を買った。…
-
春満月そは大いなる糖衣錠 金子敦【季語=春満月(春)】
春満月そは大いなる糖衣錠金子敦))月はどの季節でも美しいけ…
-
夕空や日のあたりたる凧一つ 高野素十【季語=凧(春)】
夕空や日のあたりたる凧一つ高野素十))やれやれ、とほっとし…
-
シャボン玉吹く何様のような顔 斉田仁【季語=石鹸玉(春)】
シャボン玉吹く何様のような顔斉田仁))ふつう、「〇様のよう…
-
鳥の恋漣の生れ続けたる 中田尚子【季語=鳥の恋(春)】
-
浅春の岸辺は龍の匂ひせる 対中いずみ【季語=亀浅春(春)】
-
猿負けて蟹勝つ話亀鳴きぬ 雪我狂流【季語=亀鳴く(春)】
-
雪掻きて今宵誘うてもらひけり 榎本好宏【季語=雪掻(冬)】
-
片手明るし手袋をまた失くし 相子智恵【季語=手袋(冬)】
-
肩へはねて襟巻の端日に長し 原石鼎【季語=襟巻(冬)】
-
小鳥屋の前の小川の寒雀 鈴木鷹夫【季語=寒雀(冬)】