「春燈」
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血を分けし者の寝息と梟と 遠藤由樹子【季語=梟(冬)】
血を分けし者の寝息と梟と)遠藤由樹子残念ながら、いまだ野生のフクロウを見たことも、鳴き声を聞いたこともない。野鳥観察をしているといっても、基本的に自転車で行ける範囲なので、せいぜい家から十数キロの平…
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笹鳴きに覚めて朝とも日暮れとも 中村苑子【季語=笹鳴(冬)】
笹鳴きに覚めて朝とも日暮れとも)中村苑子笹鳴きは、茂みの中…
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つぶやきの身に還りくる夜寒かな 須賀一惠【季語=夜寒(秋)】
つぶやきの身に還りくる夜寒かな)須賀一惠 年に一度群馬県立…
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手に負へぬ萩の乱れとなりしかな 安住敦【季語=萩(秋)】
手に負へぬ萩の乱れとなりしかな安住敦(『午前午後』) 萩は…
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むかし吾を縛りし男の子凌霄花 中村苑子【季語=凌霄花(夏)】
むかし吾を縛りし男の子凌霄花中村苑子(『花隠れ』) 小学校…
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羅や人悲します恋をして鈴木真砂女【季語=羅(夏)】
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もち古りし夫婦の箸や冷奴 久保田万太郎【季語=冷奴(夏)】
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散るときのきてちる牡丹哀しまず 稲垣きくの【季語=牡丹(夏)】
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詠みし句のそれぞれ蝶と化しにけり 久保田万太郎【季語=蝶(春)】
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俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第31回】田園調布と安住敦
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松葉屋の女房の円髷や酉の市 久保田万太郎【季語=酉の市(冬)】
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あきかぜの疾渡る空を仰ぎけり 久保田万太郎【季語=秋風(秋)】