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咳込めど目は物を見てゐてかなし 京極杞陽【季語=咳(冬)】
2024.11.12
落葉道黙をもて人黙らしむ 藤井あかり【季語=落葉(冬)】
2024.11.09
巣をあるく蜂のあしおと秋の昼 宇佐美魚目【季語=秋の昼(秋)】
2024.10.23
冷やかに傷を舐め合ふ獣かな 澤田和弥【季語=冷やか(秋)】
2024.10.21
歯をもつてぎんなん割るや日本の夜 加藤楸邨【季語=銀杏(秋)】
2024.10.11
世直しをしてきたやうないぼむしり 国代鶏侍【季語=いぼむしり(秋)】
2024.10.08
鈴虫や母を眠らす偽薬 後閑達雄【季語=鈴虫(秋)】
2024.09.17
身の奥の奥に蛍を詰めてゆく 平田修【季語=蛍(夏)】
2024.09.08
彼岸花みんなが傘を差すので差す 越智友亮【季語=彼岸花(秋)】
2024.09.05
顔を見て出席を取る震災忌 寺澤始【季語=震災忌(秋)】
2024.08.31
朝涼や平和を祈る指の節 酒井湧水【季語=朝涼(夏)】
2024.08.21
秋の蚊を打ち腹巻の銭を出す 大西晶子【季語=秋の蚊(秋)】
2024.08.13
これ以上愛せぬ水を打つてをり 日下野由季【季語=水を打つ(夏)】
2024.08.12
まなぶたを薄くめくった海がある 平田修
2024.08.11
口笛を吹いて晩夏の雲を呼ぶ 乾佐伎【季語=晩夏(夏)】
2024.07.27
葛切を食べて賢くなりしかな 今井杏太郎【季語=葛切(夏)】
2024.07.20
昼寝よりさめて寝ている者を見る 鈴木六林男【季語=昼寝(夏)】
2024.07.13
夏つばめ気流の冠をください 川田由美子 【季語=夏燕(夏)】
2024.07.11
大金をもちて茅の輪をくぐりけり 波多野爽波【季語=茅の輪(夏)】
2024.07.09
指さして七夕竹をこはがる子 阿部青鞋【季語=七夕竹(秋)】
2024.07.08
蛍火や飯盛女飯を盛る 山口青邨【季語=蛍火(夏)】
2024.07.01
ゴルファーを一擲したる雷雨かな 鈴木油山【季語=雷雨(夏)】
2024.06.28
坂道をおりる呪術なんかないさ 下村槐太
2024.06.23
楽譜読めぬ子雲をつれて親夏雲 秋元不死男【季語=夏雲(夏)】
2024.06.20
頭を垂れて汗の男ら堂に満つ 高山れおな【季語=汗(夏)】
2024.06.14
夕飯よけふは昼寝をせぬままに 木村定生【季語=昼寝(夏)】
2024.06.11
すきとおるそこは太鼓をたたいてとおる 阿部完市
2024.06.09
留守の家の金魚に部屋の灯を残し 稲畑汀子【季語=金魚(夏)】
2024.06.09
鳥不意に人語を発す更衣 有馬朗人【季語=更衣(夏)】
2024.06.08
性あらき郡上の鮎を釣り上げて 飴山實【季語=鮎(夏)】
2024.06.02
菱形に赤子をくるみ夏座敷 対中いずみ【季語=夏座敷(夏)】
2024.05.28
婚約とは二人で虹を見る約束 山口優夢【季語=虹(夏)】
2024.05.27
蛇を知らぬ天才とゐて風の中 鈴木六林男【季語=蛇(夏)】
2024.05.26
夜の子の明日の水着を着てあるく 森賀まり【季語=水着(夏)】
2024.05.21
泉に手浸し言葉の湧くを待つ 大串章【季語=泉(夏)】
2024.05.18
主われを愛すと歌ふ新樹かな 利普苑るな【季語=新樹(夏)】
2024.05.15
煌々と渇き渚・渚をずりゆく艾 赤尾兜子【季語=艾(春)】
2024.05.12
メロン食ふたちまち湖を作りつつ 鈴木総史【季語=メロン(夏)】
2024.05.11
土のこと水のこと聞き苗を買ふ 渡部有紀子【季語=苗を買ふ(春)】
2024.04.27
啜り泣く浅蜊のために灯を消せよ 磯貝碧蹄館【季語=浅蜊(春)】
2024.04.22
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