1. でで虫の繰り出す肉に後れをとる 飯島晴子【季語=でで虫(夏)】

    でで虫の繰り出す肉に後れをとる)飯島晴子) この句は昭和五九年の作で、晴子は六三歳。『八頭』に収められている。 最初にこの句を読んだとき、「でで虫の繰り出す肉」というフレーズにどきどきした。…

  2. 馬の背中は喪失的にうつくしい作文だった。 石松佳

    馬の背中は喪失的にうつくしい作文だった。石松佳石松佳の詩「…

  3. 梅雨の日の烈しくさせば罌粟は燃ゆ 篠田悌二郎【季語=梅雨・罌粟(夏)】

    梅雨の日の烈しくさせば罌粟は燃ゆ篠田悌二郎(『連作俳句集』昭和9年)…

  4. いちごジャム塗れとおもちゃの剣で脅す 神野紗希【季語=苺(夏)】

    いちごジャム塗れとおもちゃの剣で脅す)神野紗希)ジャムに加…

  5. 黒き魚ひそみをりとふこの井戸のつめたき水を夏は汲むかも 高野公彦

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  6. ジェラートを売る青年の空腹よ 安里琉太【季語=ジェラート(夏)】

  7. 葉桜の夜へ手を出すための窓 加倉井秋を【季語=葉桜(夏)】

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  9. 夏場所の終はるころ家建つらしい 堀下翔【季語=夏場所(夏)】

  10. 日蝕の鴉落ちこむ新樹かな 石田雨圃子【季語=新樹(夏)】

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  12. 散るときのきてちる牡丹哀しまず 稲垣きくの【季語=牡丹(夏)】

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