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蜷のみち淡くなりてより来し我ぞ 飯島晴子【季語=蜷(春)】
蜷のみち淡くなりてより来し我ぞ)飯島晴子晴子の第三句集『春の蔵』は、例えば〈春の蔵でからすのはんこ押してゐる〉〈鶯に蔵をつめたくしておかむ〉〈蔵をまはつて舌熱くなる春やすみ〉など蔵を中心とした定住の…
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鳥の恋いま白髪となる途中 鳥居真里子【季語=鳥の恋(春)】
鳥の恋いま白髪となる途中鳥居真里子(『鼬の姉妹』) 鳥の繁…
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つばめつばめ泥が好きなる燕かな 細見綾子【季語=燕(春)】
つばめつばめ泥が好きなる燕かな)細見綾子今年も燕が来た。留…
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家濡れて重たくなりぬ花辛夷 森賀まり【季語=花辛夷(春)】
家濡れて重たくなりぬ花辛夷)森賀まりこれを書いている今日、…
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服脱ぎてサンタクロースになるところ 堀切克洋【季語=サンタクロース(冬)】
服脱ぎてサンタクロースになるところ堀切克洋(『尺蠖の道』)…
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ほほゑみに肖てはるかなれ霜月の火事の中なるピアノ一臺 塚本邦雄
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蜩や久しぶりなる井の頭 柏崎夢香【季語=蜩(秋)】
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駅蕎麦の旨くなりゆく秋の風 大牧広【季語=秋の風(秋)】
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月代は月となり灯は窓となる 竹下しづの女【季語=月(秋)】
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雲の峰ぬつと東京駅の上 鈴木花蓑【季語=雲の峰(夏)】
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いちまいの水田になりて暮れのこり 長谷川素逝【季語=水田(夏)】
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まはすから嘘つぽくなる白日傘 荒井八雪【季語=白日傘(夏)】