家濡れて重たくなりぬ花辛夷
森賀まり
これを書いている今日、雨が降っている。最近は気圧のちょっとした変化が体調に大きく影響するので、雨はかなり苦手だ。今日は少し降るだけだからそこまで気は塞がないけれど、週間予報に雨マークが連続する時期などは本当に憂鬱である。もちろん、雨が必要なことはわかっている。関東は冬の間、カラッとした晴天が続くことが多いので、雨が増えたのは春の兆しでもあるだろう。花粉も落ちるしね。
雨が苦手なのは体調のことも大きいが、そもそも雨は私の恐怖の原体験である。雨の日に外に追い出されたとか、川に流されそうになったとか、そうしたことではなくて、幼稚園時代に読んだ「ノアの方舟」の絵本がきっかけだ。母にこの絵本を貰った時から、私は「恐怖」という感情を知った。
ぽつぽつとした軽い雨、からの大雨、からの大嵐、最後には洪水になり、何もかもが流されていく描写。ノアの家族と全動物のつがい一組ずつ以外は、みんな流されてしまう。最も記憶に残っているのは、方舟を作る場面でも、最後の虹がかかった世界の場面でもなく、嵐の渦中、唯一水面に出ている裸木にしがみつき今まさに流されようとして恐怖に歪んだ表情を浮かべる男の場面である。この男が何をしたのかは知らないけれど、雨が止まなかったら私もこんなふうにいつか流されてしまうのでは?と、五歳の私はかなり本気で思った。
その日以降、私はどんな些細な雨にも怯えた。雨粒がアスファルトに跳ねるのを見れば洪水になってしまうと大泣きし、長雨が続けば「もう終わりだ」と泣き、夏には雷に絶叫し、歩いている最中に頬にぽつりと雨粒を感じただけでパニックで泣き出す。「いいかげんにして」と、母に叱られた記憶まである。
雨なんて怖くないよ、とか、大丈夫だよすぐ止むよ、とかそうした言葉で慰められても「今降っているこの雨がいつか止むという確証が一体どこにあるのか?ノアの方舟に出てくる普通の人たちも最初皆はそう思っていたのに結局雨は止まなかったではないか!」というようなことを、幼稚園児なりの語彙で考えていたため不安は消えなかった。
あまりに不安がる私を心配した母は幼稚園に来た絵本作家に相談し、そのおじさんは私を「とつきちゃん、雨はね、おそらからのシャワーなんだよ」と優しく諭した。その的外れな言葉は私を一切救いはせず、むしろ大人は何もわかっていないと失望しただけだった。
年を重ねるにつれて、経験則として「どんな雨でも大体いつかは止む」と体感してから、恐怖心は和らいでいった。もちろん、今はもう雨は全然怖くはない。
掲句は、森賀まりさんの句集「しみづあたたかをふくむ」より。雨とは書かれていないけど、雨音や雨だれ、柔らかい春の雨の匂いを感じる句だ。この家はおそらく、私が幼少期を過ごしたような、少し古い木造の家だろうと思う。最近の鉄筋マンションや、すっきりした見た目の個人住宅ではなくて、瓦の屋根と、雨樋と、湿気を吸い込み呼吸する木造家屋。マンションより、外と中が近い。雨粒をいっぱい受けてしっとりと重くなった分、外と雨と家の境界は曖昧になる。ガラス窓を細く開いた隙間からは、雨の音がずっと聞こえている。覗けば庭の辛夷の花がくすんだ景色の中で、白く輝いているように見える。湿度と、匂いと、影と、光。自分が直接目にしたわけでなくても、断片が景を結び、美しい雨の記憶として立ち上がる。
私にも好きな雨の記憶がある。社会人二年目の頃、一人で小さな木造アパートで暮らしていた。大人の私には雨よりも怖いものがたくさんあり、会社はそのうちの一つだった。日曜日の昼下がり、鬱々とした気分で一人でぼんやりしていたら、雷が鳴って雨が降ってきた。あっという間に激しくなり、雨粒がアスファルトに勢いよく跳ね上がっていた。子供の頃、パニックになっていた景だ。でももう大人だからパニックにはならず、むしろ激しければ激しいほど良いと思った。雨音が聞きたくて窓を少し開き、ベッドに横になった。二階の角部屋の、その部屋に雨は勢いよくあたり、まるでぽっかりと浮いて雨にたたかれる世界の一部となったような感覚が心地がよくて、雨音を聞いていたら色んなことが溶けるようにどうでもよくなり、そのまま平穏な昼寝をしたことを覚えている。
今は鉄筋コンクリートのマンション住まいで、窓をぴったり閉めれば雨音どころか雷の音もほとんど聞こえない。今の会社に転職し、それなりに楽しく働いて十五年以上経つ。それでも、今でもたまにあの雨の昼寝を思い出す。夕立に振られた日や、朝から頭痛がひどい日、そして美しい雨の句を読んだ時などに。今も雨は苦手だけれど、嫌いではない、と思う。
余談だが、最近、六歳の娘が「(妖怪の)つるべおとしが怖いから、西日本には絶対に行きたくない」と、夫の実家への帰省の度にごねる。彼女には彼女なりの恐怖のロジックがあるのだろう。適当な言葉で誤魔化せないことは、自分の経験でわかっている。笑ったり、叱ったりすることなく、彼女が「大阪や京都を歩いていても、概ねつるべおとしは落ちてこない」と、経験則で理解するまで、その恐怖に寄り添ってやろうと思う。
句集「しみづあたたかをふくむ」森賀まり ふらんす堂
https://furansudo.ocnk.net/product/2845
(三倉十月)
【執筆者プロフィール】
三倉十月(みくら・とつき)
1980年東京生まれ。元オタク字書きで製薬業界の端っこにいる会社員。
コロナ禍でステイホーム中の2020年に『子連れ句会』に参加、俳句を始める。
2021年5月より『炎環』所属。
毎日一句ずつ俳句鑑賞をするTwitter
とつき@俳句鑑賞 @totsuki_hk
詩客にて俳句時評を書いています。
http://shiika.sakura.ne.jp/
2020年10月からスタートした「ハイクノミカタ」。【シーズン1】は、月曜=日下野由季→篠崎央子(2021年7月〜)、火曜=鈴木牛後、水曜=月野ぽぽな、木曜=橋本直、金曜=阪西敦子、土曜=太田うさぎ、日曜=小津夜景さんという布陣で毎日、お届けしてきた記録がこちらです↓
【2023年3月の火曜日☆三倉十月のバックナンバー】
>>〔1〕窓眩し土を知らざるヒヤシンス 神野紗希
【2023年3月の水曜日☆山口遼也のバックナンバー】
>>〔1〕鳥の巣に鳥が入つてゆくところ 波多野爽波
>>〔2〕砂浜の無数の笑窪鳥交る 鍵和田秞子
【2023年2月の火曜日☆鈴木総史のバックナンバー】
>>〔6〕立春の零下二十度の吐息 三品吏紀
>>〔7〕背広来る来るジンギスカンを食べに来る 橋本喜夫
>>〔8〕北寄貝桶ゆすぶつて見せにけり 平川靖子
>>〔9〕地吹雪や蝦夷はからくれなゐの島 櫂未知子
【2023年2月の水曜日☆楠本奇蹄のバックナンバー】
>>〔1〕うらみつらみつらつら椿柵の向う 山岸由佳
>>〔2〕忘れゆくはやさで淡雪が乾く 佐々木紺
>>〔3〕雪虫のそつとくらがりそつと口笛 中嶋憲武
>>〔4〕さくら餅たちまち人に戻りけり 渋川京子
【2023年1月の火曜日☆鈴木総史のバックナンバー】
>>〔1〕年迎ふ父に胆石できたまま 島崎寛永
>>〔2〕初燈明背にあかつきの雪の音 髙橋千草
>>〔3〕蝦夷に生まれ金木犀の香を知らず 青山酔鳴
>>〔4〕流氷が繋ぐ北方領土かな 大槻独舟
>>〔5〕湖をこつんとのこし山眠る 松王かをり
【2023年1月の水曜日☆岡田由季のバックナンバー】
>>〔1〕さしあたり坐つてゐるか鵆見て 飯島晴子
>>〔2〕潜り際毬と見えたり鳰 中田剛
>>〔3〕笹鳴きに覚めて朝とも日暮れとも 中村苑子
>>〔4〕血を分けし者の寝息と梟と 遠藤由樹子
【2022年11・12月の火曜日☆赤松佑紀のバックナンバー】
>>〔1〕氷上と氷中同じ木のたましひ 板倉ケンタ
>>〔2〕凍港や旧露の街はありとのみ 山口誓子
>>〔3〕境内のぬかるみ神の発ちしあと 八染藍子
>>〔4〕舌荒れてをり猟銃に油差す 小澤實
>>〔5〕義士の日や途方に暮れて人の中 日原傳
>>〔6〕枯野ゆく最も遠き灯に魅かれ 鷹羽狩行
>>〔7〕胸の炎のボレロは雪をもて消さむ 文挾夫佐恵
>>〔8〕オルゴールめく牧舎にも聖夜の灯 鷹羽狩行
>>〔9〕去年今年詩累々とありにけり 竹下陶子
【2022年11・12月の水曜日☆近江文代のバックナンバー】
>>〔1〕泣きながら白鳥打てば雪がふる 松下カロ
>>〔2〕牡蠣フライ女の腹にて爆発する 大畑等
>>〔3〕誕生日の切符も自動改札に飲まれる 岡田幸生
>>〔4〕雪が降る千人針をご存じか 堀之内千代
>>〔5〕トローチのすつと消えすつと冬の滝 中嶋憲武
>>〔6〕鱶のあらい皿を洗えば皿は海 谷さやん
>>〔7〕橇にゐる母のざらざらしてきたる 宮本佳世乃
>>〔8〕セーターを脱いだかたちがすでに負け 岡野泰輔
>>〔9〕動かない方も温められている 芳賀博子
【2022年10月の火曜日☆太田うさぎ(復活!)のバックナンバー】
>>〔92〕老僧の忘れかけたる茸の城 小林衹郊
>>〔93〕輝きてビラ秋空にまだ高し 西澤春雪
>>〔94〕懐石の芋の葉にのり衣被 平林春子
>>〔95〕ひよんの実や昨日と違ふ風を見て 高橋安芸
【2022年9月の水曜日☆田口茉於のバックナンバー】
>>〔5〕運動会静かな廊下歩きをり 岡田由季
>>〔6〕後の月瑞穂の国の夜なりけり 村上鬼城
>>〔7〕秋冷やチーズに皮膚のやうなもの 小野あらた
>>〔8〕逢えぬなら思いぬ草紅葉にしゃがみ 池田澄子
【2022年9月の火曜日☆岡野泰輔のバックナンバー】
>>〔1〕帰るかな現金を白桃にして 原ゆき
>>〔2〕ビル、がく、ずれて、ゆくな、ん、てきれ、いき、れ なかはられいこ
>>〔3〕サフランもつて迅い太子についてゆく 飯島晴子
>>〔4〕琴墜ちてくる秋天をくらりくらり 金原まさ子
【2022年9月の水曜日☆田口茉於のバックナンバー】
>>〔1〕九月来る鏡の中の無音の樹 津川絵理子
>>〔2〕雨月なり後部座席に人眠らせ 榮猿丸
>>〔3〕秋思かがやくストローを嚙みながら 小川楓子
>>〔4〕いちじくを食べた子供の匂ひとか 鴇田智哉
【2022年6月の火曜日☆杉原祐之のバックナンバー】
>>〔1〕仔馬にも少し荷を付け時鳥 橋本鶏二
>>〔2〕ほととぎす孝君零君ききたまへ 京極杞陽
>>〔3〕いちまいの水田になりて暮れのこり 長谷川素逝
>>〔4〕雲の峰ぬつと東京駅の上 鈴木花蓑
【2022年6月の水曜日☆松野苑子のバックナンバー】
>>〔1〕でで虫の繰り出す肉に後れをとる 飯島晴子
>>〔2〕襖しめて空蟬を吹きくらすかな 飯島晴子
>>〔3〕螢とび疑ひぶかき親の箸 飯島晴子
>>〔4〕十薬の蕊高くわが荒野なり 飯島晴子
>>〔5〕丹田に力を入れて浮いて来い 飯島晴子
【2022年5月の火曜日☆沼尾將之のバックナンバー】
>>〔1〕田螺容れるほどに洗面器が古りし 加倉井秋を
>>〔2〕桐咲ける景色にいつも沼を感ず 加倉井秋を
>>〔3〕葉桜の夜へ手を出すための窓 加倉井秋を
>>〔4〕新綠を描くみどりをまぜてゐる 加倉井秋を
>>〔5〕美校生として征く額の花咲きぬ 加倉井秋を
【2022年5月の水曜日☆木田智美のバックナンバー】
>>〔1〕きりんの子かゞやく草を喰む五月 杉山久子
>>〔2〕甘き花呑みて緋鯉となりしかな 坊城俊樹
>>〔3〕ジェラートを売る青年の空腹よ 安里琉太
>>〔4〕いちごジャム塗れとおもちゃの剣で脅す 神野紗希
【2022年4月の火曜日☆九堂夜想のバックナンバー】
>>〔1〕回廊をのむ回廊のアヴェ・マリア 豊口陽子
>>〔2〕未生以前の石笛までも刎ねる 小野初江
>>〔3〕水鳥の和音に還る手毬唄 吉村毬子
>>〔4〕星老いる日の大蛤を生みぬ 三枝桂子
【2022年4月の水曜日☆大西朋のバックナンバー】
>>〔1〕大利根にほどけそめたる春の雲 安東次男
>>〔2〕回廊をのむ回廊のアヴェ・マリア 豊口陽子
>>〔3〕田に人のゐるやすらぎに春の雲 宇佐美魚目
>>〔4〕鶯や米原の町濡れやすく 加藤喜代子
【2022年3月の火曜日☆松尾清隆のバックナンバー】
>>〔1〕死はいやぞ其きさらぎの二日灸 正岡子規
>>〔2〕菜の花やはつとあかるき町はつれ 正岡子規
>>〔3〕春や昔十五万石の城下哉 正岡子規
>>〔4〕蛤の吐いたやうなる港かな 正岡子規
>>〔5〕おとつさんこんなに花がちつてるよ 正岡子規
【2022年3月の水曜日☆藤本智子のバックナンバー】
>>〔1〕蝌蚪乱れ一大交響楽おこる 野見山朱鳥
>>〔2〕廃墟春日首なきイエス胴なき使徒 野見山朱鳥
>>〔3〕春天の塔上翼なき人等 野見山朱鳥
>>〔4〕春星や言葉の棘はぬけがたし 野見山朱鳥
>>〔5〕春愁は人なき都会魚なき海 野見山朱鳥
【2022年2月の火曜日☆永山智郎のバックナンバー】
>>〔1〕年玉受く何も握れぬ手でありしが 髙柳克弘
>>〔2〕復讐の馬乗りの僕嗤っていた 福田若之
>>〔3〕片蔭の死角から攻め落としけり 兒玉鈴音
>>〔4〕おそろしき一直線の彼方かな 畠山弘
【2022年2月の水曜日☆内村恭子のバックナンバー】
>>〔1〕琅玕や一月沼の横たはり 石田波郷
>>〔2〕ミシン台並びやすめり針供養 石田波郷
>>〔3〕ひざにゐて猫涅槃図に間に合はず 有馬朗人
>>〔4〕仕る手に笛もなし古雛 松本たかし
【2022年1月の火曜日☆菅敦のバックナンバー】
>>〔1〕賀の客の若きあぐらはよかりけり 能村登四郎
>>〔2〕血を血で洗ふ絨毯の吸へる血は 中原道夫
>>〔3〕鉄瓶の音こそ佳けれ雪催 潮田幸司
>>〔4〕嗚呼これは温室独特の匂ひ 田口武
【2022年1月の水曜日☆吉田林檎のバックナンバー】
>>〔1〕水底に届かぬ雪の白さかな 蜂谷一人
>>〔2〕嚔して酒のあらかたこぼれたる 岸本葉子
>>〔3〕呼吸するごとく雪降るヘルシンキ 細谷喨々
>>〔4〕胎動に覚め金色の冬林檎 神野紗希
【2021年12月の火曜日☆小滝肇のバックナンバー】
>>〔1〕柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺 正岡子規
>>〔2〕内装がしばらく見えて昼の火事 岡野泰輔
>>〔3〕なだらかな坂数へ日のとある日の 太田うさぎ
>>〔4〕共にゐてさみしき獣初しぐれ 中町とおと
【2021年12月の水曜日☆川原風人のバックナンバー】
>>〔1〕綿入が似合う淋しいけど似合う 大庭紫逢
>>〔2〕枯葉言ふ「最期とは軽いこの音さ」 林翔
>>〔3〕鏡台や猟銃音の湖心より 藺草慶子
>>〔4〕みな聖樹に吊られてをりぬ羽持てど 堀田季何
>>〔5〕ともかくもくはへし煙草懐手 木下夕爾
【2021年11月の火曜日☆望月清彦のバックナンバー】
>>〔1〕海くれて鴨のこゑほのかに白し 芭蕉
>>〔2〕木枯やたけにかくれてしづまりぬ 芭蕉
>>〔3〕葱白く洗ひたてたるさむさ哉 芭蕉
>>〔4〕埋火もきゆやなみだの烹る音 芭蕉
>>〔5-1〕蝶落ちて大音響の結氷期 富沢赤黄男【前編】
>>〔5-2〕蝶落ちて大音響の結氷期 富沢赤黄男【後編】
【2021年11月の水曜日☆町田無鹿のバックナンバー】
>>〔1〕秋灯机の上の幾山河 吉屋信子
>>〔2〕息ながきパイプオルガン底冷えす 津川絵理子
>>〔3〕後輩の女おでんに泣きじゃくる 加藤又三郎
>>〔4〕未婚一生洗ひし足袋の合掌す 寺田京子
【2021年10月の火曜日☆千々和恵美子のバックナンバー】
>>〔1〕橡の実のつぶて颪や豊前坊 杉田久女
>>〔2〕鶴の来るために大空あけて待つ 後藤比奈夫
>>〔3〕どつさりと菊着せられて切腹す 仙田洋子
>>〔4〕藁の栓してみちのくの濁酒 山口青邨
【2021年10月の水曜日☆小田島渚のバックナンバー】
>>〔1〕秋の川真白な石を拾ひけり 夏目漱石
>>〔2〕稻光 碎カレシモノ ヒシメキアイ 富澤赤黄男
>>〔3〕嵐の埠頭蹴る油にもまみれ針なき時計 赤尾兜子
>>〔4〕野分吾が鼻孔を出でて遊ぶかな 永田耕衣
【セクト・ポクリット管理人より読者のみなさまへ】