1. 蜷のみち淡くなりてより来し我ぞ 飯島晴子【季語=蜷(春)】

    蜷のみち淡くなりてより来し我ぞ)飯島晴子晴子の第三句集『春の蔵』は、例えば〈春の蔵でからすのはんこ押してゐる〉〈鶯に蔵をつめたくしておかむ〉〈蔵をまはつて舌熱くなる春やすみ〉など蔵を中心とした定住の…

  2. 風邪を引くいのちありしと思ふかな 後藤夜半【季語=風邪(冬)】

    風邪を引くいのちありしと思ふかな後藤夜半 &#x303d…

  3. 鍋物に火のまはり来し時雨かな 鈴木真砂女【季語=時雨(冬)】

    鍋物に火のまはり来し時雨かな鈴木真砂女 今週に入ってだいぶ…

  4. 花八つ手鍵かけしより夜の家 友岡子郷【季語=花八つ手(冬)】

    花八つ手鍵かけしより夜の家友岡子郷 幼い頃、よく耳鼻科にか…

  5. べつたら市糀のつきし釣貰ふ 小林勇二【季語=べつたら市(秋)】

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