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達筆の年賀の友の場所知らず 渥美清【季語=年賀(新年)】
2025.01.02
大いなる手袋忘れありにけり 高濱虚子【季語=手袋(冬)】
2024.12.04
常連とならぬ気安さ帰り花 吉田哲二【季語=帰り花(冬)】
2024.11.21
桐の実の側室ばかりつらなりぬ 峯尾文世【季語=桐の実(秋)】
2024.10.07
曼珠沙華傾くまいとしてをりぬ 橋本小たか【季語=曼珠沙華(秋)】
2024.10.01
ゴーヤチャンプルなるやうにしかならぬ 広渡敬雄【季語=ゴーヤ(秋)】
2024.09.13
雨音のかむさりにけり虫の宿 松本たかし【季語=虫の宿(秋)】
2024.09.07
魔がさして糸瓜となりぬどうもどうも 正木ゆう子【季語=糸瓜(秋)】
2024.08.29
裁判所金魚一匹しかをらず 菅波祐太【季語=金魚(夏)】
2024.08.25
これ以上愛せぬ水を打つてをり 日下野由季【季語=水を打つ(夏)】
2024.08.12
宵山の装ひ解かず抱かれけり 角川春樹【季語=宵山(夏)】
2024.07.22
一つだに動かぬ干梅となりて 佛原明澄【季語=干梅(夏)】
2024.07.16
楽譜読めぬ子雲をつれて親夏雲 秋元不死男【季語=夏雲(夏)】
2024.06.20
樹も草もしづかにて梅雨はじまりぬ 日野草城【季語=梅雨入(夏)】
2024.06.15
蛇を知らぬ天才とゐて風の中 鈴木六林男【季語=蛇(夏)】
2024.05.26
妻となる人五月の波に近づきぬ 田島健一【季語=五月(夏)】
2024.05.20
抱きしめてもらへぬ春の魚では 夏井いつき【季語=春の魚(春)】
2024.04.29
流氷や宗谷の門波荒れやまず 山口誓子【季語=流氷(春)】
2024.03.22
嚙み合はぬ鞄のチャック鳥曇 山田牧【季語=鳥曇(春)】
2024.03.16
屋根替の屋根に鎌刺し餉へ下りぬ 大熊光汰【季語=屋根替(春)】
2024.02.22
父の手に負へぬ夜泣きや夏の月 吉田哲二【季語=夏の月(夏)】
2024.02.13
雪折を振り返ることしかできず 瀬間陽子【季語=雪折(冬)】
2024.02.07
忽然と昭和をはりぬ夕霧忌 森竹須美子【季語=夕霧忌(冬)】
2024.01.08
みじろがず白いマスクの中にいる 梶大輔【季語=マスク(冬)】
2023.12.21
あたゝかき十一月もすみにけり 中村草田男【季語=十一月(冬)】
2023.11.10
秋うらら他人が見てゐて樹が抱けぬ 小池康生【季語=秋うらら(秋)】
2023.10.26
さういへばもう秋か風吹きにけり 今井杏太郎【季語=秋風(秋)】
2023.08.24
細長き泉に着きぬ父と子と 飯島晴子【季語=泉(夏)】
2023.07.16
昼顔もパンタグラフも閉ぢにけり 伊藤麻美【季語=昼顔(夏)】
2023.06.24
金魚屋が路地を素通りしてゆきぬ 菖蒲あや【季語=金魚(夏)】
2023.06.14
いつまでも死なぬ金魚と思ひしが 西村麒麟【季語=金魚(夏)】
2023.05.23
逢はぬ間に逢へなくなりぬ桐の花 中西夕紀【季語=桐の花(夏)】
2023.05.06
梅咲きぬ温泉は爪の伸び易き 梶井基次郎【季語=梅(春)】
2023.03.24
赤い椿白い椿と落ちにけり 河東碧梧桐【季語=椿(春)】
2023.03.18
家濡れて重たくなりぬ花辛夷 森賀まり【季語=花辛夷(春)】
2023.03.14
北寄貝桶ゆすぶつて見せにけり 平川靖子【季語=北寄貝(冬)】
2023.02.21
ものゝふの掟はしらず蜆汁 秦夕美【季語=蜆汁(春)】
2023.02.09
蝦夷に生まれ金木犀の香を知らず 青山酔鳴【季語=金木犀(秋)】
2023.01.17
あたゝかき十一月もすみにけり 中村草田男【季語=十一月(冬)】
2022.11.20
伊太利の毛布と聞けば寝つかれず 星野高士【季語=毛布(冬)】
2022.11.12
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