ぬ
-
扇子低く使ひぬ夫に女秘書 藤田直子【季語=扇子(夏)】
扇子低く使ひぬ夫に女秘書藤田直子(『極楽鳥花』) 立夏を過ぎると、街角では涼しげな扇子が売られ始める。薄い和紙に雲母を散らしたもの、涼しげな動植物が描かれたもの、洋風のレースをあしらったものもある。…
-
麦からを焼く火にひたと夜は来ぬ 長谷川素逝【季語=麦からを焼く?】
麦からを焼く火にひたと夜は来ぬ長谷川素逝(橋本石火『長谷川素逝の百句』)…
-
星老いる日の大蛤を生みぬ 三枝桂子【季語=蛤(春)】
星老いる日の大蛤を生みぬ)三枝桂子)「ネガティヴ・ケイパビ…
-
かゝる世もありと暮しぬ春炬燵 松尾いはほ【季語=春炬燵(春)】
かゝる世もありと暮しぬ春炬燵松尾いはほ(まつお・いわお)頼…
-
沈丁や夜でなければ逢へぬひと 五所平之助【季語=沈丁(春)】
沈丁や夜でなければ逢へぬひと五所平之助(『五所亭俳句集』)…
-
左義長のまた一ところ始まりぬ 三木【季語=左義長(新年)】
-
水底に届かぬ雪の白さかな 蜂谷一人【季語=雪(冬)】
-
初夢にドームがありぬあとは忘れ 加倉井秋を【季語=初夢(新年)】
-
みな聖樹に吊られてをりぬ羽持てど 堀田季何【季語=聖樹(冬)】
-
木枯やたけにかくれてしづまりぬ 芭蕉【季語=木枯(冬)】
-
鵙の贄太古のごとく夕来ぬ 清原枴童【季語=鵙の贄(秋)】
-
本捨つる吾に秋天ありにけり 渡部州麻子【季語=秋天(秋)】