「天為」
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泥棒の恋や月より吊る洋燈 大屋達治【季語=月(秋)】
泥棒の恋や月より吊る洋燈ラムプ 大屋達治(『繍鸞』) 小学生の頃、ポプラ社の「怪盗ルパンシリーズ」(南洋一郎訳)を夢中になって読んだ。独特の翻訳だったと言われているが、南洋一郎の筆力は少年少女を魅…
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マグダラのマリア恋しや芥子の花 有馬朗人【季語=芥子の花(夏)】
マグダラのマリア恋しや芥子の花有馬朗人(『天為』) マグダ…
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枯野ゆく最も遠き灯に魅かれ 鷹羽狩行【季語=枯野(冬)】
枯野ゆく最も遠き灯に魅かれ)鷹羽狩行保育所の頃に母の故郷福…
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義士の日や途方に暮れて人の中 日原傳【季語=義士の日(冬)】
義士の日や途方に暮れて人の中)日原傳今から9年前、「狩」俳…
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ある年の子規忌の雨に虚子が立つ 岸本尚毅【季語=子規忌(秋)】
ある年の子規忌の雨に虚子が立つ岸本尚毅虚子の心中を慮る句で…
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まはし見る岐阜提灯の山と川 岸本尚毅【季語=岐阜提灯(夏)】
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さくら貝黙うつくしく恋しあふ 仙田洋子【季語=さくら貝(春)】
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仕る手に笛もなし古雛 松本たかし【季語=古雛(春)】
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ひざにゐて猫涅槃図に間に合はず 有馬朗人【季語=涅槃図(春)】
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ミシン台並びやすめり針供養 石田波郷【季語=針供養(春)】
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琅玕や一月沼の横たはり 石田波郷【季語=一月(冬)】
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【連載】俳人のホンダナ!#7 矢野玲奈