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吉田林檎
ふところに四万六千日の風 深見けん二【季語=四万六千日(夏)】
2023.07.08
祭笛吹くとき男佳かりける 橋本多佳子【季語=祭笛(夏)】
2023.07.01
昼顔もパンタグラフも閉ぢにけり 伊藤麻美【季語=昼顔(夏)】
2023.06.24
水中に風を起せる泉かな 小林貴子【季語=泉(夏)】
2023.06.17
雷をおそれぬ者はおろかなり 良寛【季語=雷(夏)】
2023.06.10
子燕のこぼれむばかりこぼれざる 小澤實【季語=子燕(夏)】
2023.06.03
紫陽花剪るなほ美しきものあらば剪る 津田清子【季語=紫陽花(夏)】
2023.05.27
青葉冷え出土の壺が山雨呼ぶ 河野南畦【季語=青葉冷(夏)】
2023.05.20
しばらくは箒目に蟻したがへり 本宮哲郎【季語=蟻(夏)】
2023.05.13
逢はぬ間に逢へなくなりぬ桐の花 中西夕紀【季語=桐の花(夏)】
2023.05.06
春の言葉おぼえて体おもくなる 小田島渚【季語=春(春)】
2023.04.29
つばめつばめ泥が好きなる燕かな 細見綾子【季語=燕(春)】
2023.04.22
鳴きし亀誰も聞いてはをらざりし 後藤比奈夫【季語=亀鳴く(春)】
2023.04.15
まだ固き教科書めくる桜かな 黒澤麻生子【季語=桜(春)】
2023.04.08
後輩のデートに出会ふ四月馬鹿 杉原祐之【季語=四月馬鹿(春)】
2023.04.01
春の夜のエプロンをとるしぐさ哉 小沢昭一【季語=春の夜(春)】
2023.03.25
赤い椿白い椿と落ちにけり 河東碧梧桐【季語=椿(春)】
2023.03.18
結婚は夢の続きやひな祭り 夏目雅子【季語=雛祭(春)】
2023.03.04
ライターを囲ふ手のひら水温む 斉藤志歩【季語=水温む(春)】
2023.02.25
薔薇の芽や温めておくティーカップ 大西朋【季語=薔薇の芽(春)】
2023.02.18
男衆の聲弾み雪囲ひ解く 入船亭扇辰【季語=
雪囲解く
(春)】
2023.02.11
春立つと拭ふ地球儀みづいろに 山口青邨【季語=春立つ(春)】
2023.02.04
あまり寒く笑へば妻もわらふなり 石川桂郎【季語=寒し(冬)】
2023.01.28
冬ざれや父の時計を巻き戻し 井越芳子【季語=冬ざれ(冬)】
2023.01.21
皹といふいたさうな言葉かな 富安風生【季語=皹(冬)】
2023.01.14
虚仮の世に虚仮のかほ寄せ初句会 飴山實【季語=初句会(新年)】
2023.01.07
初島へ大つごもりの水脈を引く 星野椿【季語=大つごもり(冬)】
2022.12.31
禁断の木の実もつるす聖樹かな モーレンカンプふゆこ【季語=聖樹(冬)】
2022.12.24
時雨るるや新幹線の長きかほ 津川絵理子【季語=時雨(冬)】
2022.12.17
冬ざれや石それぞれの面構へ 若井新一【季語=冬ざれ(冬)】
2022.12.10
影ひとつくださいといふ雪女 恩田侑布子【季語=雪女(冬)】
2022.12.03
受賞者の一人マスクを外さざる 鶴岡加苗【季語=マスク(冬)】
2022.11.26
冬と云ふ口笛を吹くやうにフユ 川崎展宏【季語=冬(冬)】
2022.11.19
伊太利の毛布と聞けば寝つかれず 星野高士【季語=毛布(冬)】
2022.11.12
菊人形たましひのなき匂かな 渡辺水巴【季語=菊人形(秋)】
2022.11.05
つぶやきの身に還りくる夜寒かな 須賀一惠【季語=夜寒(秋)】
2022.10.29
ヨコハマへリバプールから渡り鳥 上野犀行【季語=渡り鳥(秋)】
2022.10.22
遅れ着く小さな駅や天の川 髙田正子【季語=天の川(秋)】
2022.10.15
秋淋し人の声音のサキソホン 杉本零【季語=秋淋し(秋)】
2022.10.08
颱風の去つて玄界灘の月 中村吉右衛門【季語=颱風・月(秋)】
2022.10.01
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