ハイクノミカタ篠崎央子

  1. 宵山の装ひ解かず抱かれけり 角川春樹【季語=宵山(夏)】

    宵山の装ひ解かず抱かれけり角川春樹(『いのちの緒』)京都の八坂神社の祭礼である祇園祭は、七月一日の「吉符入」より始まり、「くじ取り式」などを経て、「神輿洗い」「鉾建て」「鉾の曳き初め」と続く。祭のハ…

  2. ぬばたまの夜やひと触れし髪洗ふ 坂本宮尾【季語=髪洗ふ(夏)】

    ぬばたまの夜やひと触れし髪洗ふ坂本宮尾(『天動説』)幼い頃…

  3. 蛍火や飯盛女飯を盛る 山口青邨【季語=蛍火(夏)】

    蛍火や飯盛女飯を盛る山口青邨(『雑草園』)飯盛女とは、街道…

  4. あひふれしさみだれ傘の重かりし 中村汀女【季語=五月雨(夏)】

    あひふれしさみだれ傘の重かりし中村汀女(『汀女句集』)梅雨…

  5. 恋人はめんどうな人さくらんぼ 畑耕一【季語=さくらんぼ(夏)】

    恋人はめんどうな人さくらんぼ畑耕一(『蜘蛛うごく』)恋とは…

  6. 花いばら髪ふれあひてめざめあふ 小池文子【季語=花いばら(夏)】

  7. 婚約とは二人で虹を見る約束 山口優夢【季語=虹(夏)】

  8. 妻となる人五月の波に近づきぬ 田島健一【季語=五月(夏)】

  9. 抱きしめてもらへぬ春の魚では 夏井いつき【季語=春の魚(春)】

  10. 啜り泣く浅蜊のために灯を消せよ 磯貝碧蹄館【季語=浅蜊(春)】

  11. 海市あり別れて匂ふ男あり 秦夕美【季語=海市(春)】

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