【か行】
◯角谷昌子(かくにた・まさこ)1954年ー〈かきつばた日本語は舌なまけゐる〉
◯加藤郁乎(かとう・いくや)1929年ー2012年 〈古池やにとんだ蛙で蜘蛛るTELかな〉〈牡丹ていっくに蕪村ずること二三片〉〈ひめはじめ昔男に腰の物〉〈昼顔の見えるひるすぎぽるとがる〉
◯加藤楸邨(かとう・しゅうそん)1905年ー1993年 〈汗の女体に岩手山塊殺到す〉〈卒業す片恋少女鮮烈に〉〈百代の過客しんがりに猫の子も〉〈霜夜子は泣く父母よりはるかなものを呼び〉〈隠岐やいま木の芽をかこむ怒濤かな〉〈冴えかへるもののひとつに夜の鼻〉
◯加藤三七子(かとう・みなこ)1925年ー2005年 〈誰をおもひかくもやさしき雛の眉〉
◯角川春樹(かどかわ・はるき)1942年ー 〈宵山の装ひ解かず抱かれけり〉
◯金子敦(かねこ・あつし)1959年ー 〈春満月そは大いなる糖衣錠〉〈干されたるシーツ帆となる五月晴〉
◯金子兜太(かねこ・とうた)1919年ー2018年 〈冷房とまる高階純愛の男女残し〉〈ほこりつぽい叙情とか灯を積む彼方の街〉〈青年鹿を愛せり嵐の斜面にて〉〈彎曲し火傷し爆心地のマラソン〉〈梅咲いて庭中に青鮫が来ている〉
◯鎌田恭輔(かまた・きょうすけ) 〈早乙女のもどりは眼鏡掛けてをり〉
◯川田由美子(かわだ・ゆみこ) 〈夏つばめ気流の冠をください〉
◯木村定生(きむら・さだお) 〈夕飯よけふは昼寝をせぬままに〉
◯桐山太志(きりやま・ふとし)1978年ー〈はらはらと水ふり落とし滝聳ゆ〉
◯金原まさ子(きんばら・まさこ)1911年ー2017年 〈菜の花月夜ですよネコが死ぬ夜ですよ〉〈琴墜ちてくる秋天をくらりくらり〉〈聞えない耳なら石榴ぶらさげよ〉
◯国代鶏侍(くにしろ・けいじ)?ー2024年 〈世直しをしてきたやうないぼむしり〉
◯倉田紘文(くらた・こうぶん)1940年ー2014年 〈夏山に噂の恐き二人かな〉〈かなかなと鳴きまた人を悲します〉
◯車谷長吉(くるまたに ちょうきつ)1945年ー2015年 〈飛び来たり翅をたゝめば紅娘〉
◯黒岩徳将(くろいわ・とくまさ)1990年ー 〈白玉やバンド解散しても会ふ〉
◯神野紗希(こうの・さき)1983年ー 〈すこし待ってやはりさっきの花火で最後〉〈許したい許したい真っ青な毛糸〉〈初夢のあとアボカドの種まんまる〉〈永遠とポップコーンと冬銀河〉〈窓眩し土を知らざるヒヤシンス〉〈いちごジャム塗れとおもちゃの剣で脅す〉〈胎動に覚め金色の冬林檎〉〈カンバスの余白八月十五日〉〈ひきだしに海を映さぬサングラス〉〈綿虫や愛するために名をつけて〉
◯小池文子(こいけ・ふみこ)1920年ー2001年 〈花いばら髪ふれあひてめざめあふ〉
◯古勝敦子(こがち・あつこ) 〈泣き止めばいつもの葡萄ではないか〉
◯後閑達雄(ごかん・たつお)1969年ー 〈鈴虫や母を眠らす偽薬〉〈ポケットにギターのピック鰯雲〉
◯小浜杜子男(こはま・としお) 〈マンホール出て蝙蝠となる男〉
◯後藤夜半(ごとう・やはん)1895年ー1976年 〈針供養といふことをしてそと遊ぶ〉〈紙魚の跡たどりて紙魚に逢はんとす〉〈風邪を引くいのちありしと思ふかな〉〈からたちの花のほそみち金魚売〉〈又の名のゆうれい草と遊びけり〉
◯このはる紗耶(このはる・さや)1974年ー 〈星座になれば幸せですか秋の果〉
◯小林健一郎(こばやし・けんいちろう)〈海豚の子上陸すな〜パンツないぞ〉
◯小山玄紀(こやま・げんき)1997年ー 〈しろがねの盆の無限に夏館〉〈百合のある方と狐のゐる方と〉〈妹は滝の扉を恣〉〈妹の手をとり水の香の方へ〉
【さ行】
◯三枝桂子(さえぐさ・けいこ)〈星老いる日の大蛤を生みぬ〉
◯酒井湧水(さかい・ゆうすい) 〈朝涼や平和を祈る指の節〉
◯阪西敦子(さかにし・あつこ)1977年ー 〈身支度は誰より早く旅涼し〉〈蜃気楼博士ばかりが現れし〉〈ラガーらの目に一瞬の空戻る〉
◯坂本宮尾(さかもと・みやお)1945年ー 〈ぬばたまの夜やひと触れし髪洗ふ〉〈冬銀河旅鞄より流れ出す〉
◯佐藤智子(さとう・ともこ)1980年ー 〈新蕎麦や全部全部嘘じゃないよ南無〉〈薫風や今メンバー紹介のとこ〉
◯塩見恵介(しおみ・けいすけ)1971年ー 〈スタートライン最後に引いて運動会〉〈忘年会みんなで逃がす青い鳥〉〈いちじくはジャムにあなたは元カレに〉
◯潮見悠(しおみ・ゆう)?ー2024年 〈夏蝶や覆ひ被さる木々を抜け〉
◯清水径子(しみず・けいこ)1911年ー2005年 〈山椒の実噛み愛憎の身の細り〉
◯下村梅子(しもむら・うめこ)1912年−2014年 〈をとこをみな明日なきごとく踊るかな〉
◯菅波祐太(すがなみ・ゆうた)1983年ー 〈裁判所金魚一匹しかをらず〉
◯杉浦圭祐(すぎうら・けいすけ)1968年ー 〈他人とは自分のひとり残る雪〉
◯鈴木榮子(すずき・えいこ)1929年ー 〈籐椅子飴色何々婚に関係なし〉
◯鈴木総史(すずき・そうし)1996年ー 〈メロン食ふたちまち湖を作りつつ〉
◯鈴木六林男(すずき・むりお)1919年ー2004年 〈昼寝よりさめて寝ている者を見る〉〈蛇を知らぬ天才とゐて風の中〉〈かなしきかな性病院の煙出〉〈暗闇の眼玉濡さず泳ぐなり〉
◯涼野海音(すずの・うみね)1981年ー 〈蓑虫の蓑脱いでゐる日曜日〉〈秋草の揺れの移れる体かな〉〈待ち人の来ず赤い羽根吹かれをり〉
◯攝津幸彦(せっつ・ゆきひこ)1947年ー1999年 〈弟へ恋と湯婆ゆづります〉〈幾千代も散るは美し明日は三越〉〈幾千代も散るは美し明日は三越〉〈糸電話古人の秋につながりぬ〉
◯仙田洋子(せんだ・ようこ)1962年ー 〈鷹鳩と化して大いに恋をせよ〉〈さくら貝黙うつくしく恋しあふ〉〈どつさりと菊着せられて切腹す〉〈じゆてーむと呟いてゐる鯰かな〉〈原爆忌誰もあやまつてはくれず〉〈肩につく影こそばゆし浜日傘〉
◯草子洗(そうしあらい)1975年ー 〈草木のすつと立ちたる良夜かな〉
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