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わが影を泉へおとし掬ひけり 木本隆行【季語=泉(夏)】
2021.05.19
日が照つて厩出し前の草のいろ 鷲谷七菜子【季語=厩出し(春)】
2021.05.18
さみだれの電車の軋み君が許へ 矢島渚男【季語=さみだれ(夏)】
2021.05.17
足指に押さへ編む籠夏炉の辺 余村光世【季語=夏炉(夏)】
2021.05.16
吸呑の中の新茶の色なりし 梅田津【季語=新茶(夏)】
2021.05.15
酒よろしさやゑんどうの味も好し 上村占魚【季語=豌豆(夏)】
2021.05.14
雲の上に綾蝶舞い雷鳴す 石牟礼道子【季語=雷鳴(夏)】
2021.05.13
ゆく船に乗る金魚鉢その金魚 島田牙城【季語=金魚(夏)】
2021.05.12
空のいろ水のいろ蝦夷延胡索 斎藤信義【季語=蝦夷延胡索(夏)】
2021.05.11
夕焼けに入っておいであたまから 妹尾凛
2021.05.09
黄金週間屋上に鳥居ひとつ 松本てふこ【季語=黄金週間(夏)】
2021.05.08
除草機を押して出会うてまた別れ 越野孤舟【季語=除草機(夏)】
2021.05.07
尺蠖の己れの宙を疑はず 飯島晴子【季語=尺蠖(夏)】
2021.05.06
武具飾る海をへだてて離れ住み 加藤耕子【季語=武具飾る(夏)】
2021.05.05
一臓器とも耕人の皺の首 谷口智行【季語=耕人(春)】
2021.05.04
母の日の義母にかなしきことを告ぐ 林誠司【季語=母の日(夏)】
2021.05.03
若葉してうるさいッ玄米パン屋さん 三橋鷹女【季語=若葉(夏)】
2021.05.01
大いなる春を惜しみつ家に在り 星野立子【季語=春惜しむ(春)】
2021.04.30
生前の長湯の母を待つ暮春 三橋敏雄【季語=暮春(春)】
2021.04.29
追ふ蝶と追はれる蝶の入れ替はる 岡田由季【季語=蝶(春)】
2021.04.28
帰農記にうかと木の芽の黄を忘ず 細谷源二【季語=木の芽(春)】
2021.04.27
鳥帰るいづこの空もさびしからむに 安住敦【季語=鳥帰る(春)】
2021.04.26
鳥を見るただそれだけの超曜日 川合大祐
2021.04.25
江の島の賑やかな日の仔猫かな 遠藤由樹子【季語=仔猫(春)】
2021.04.24
燈台に銘あり読みて春惜しむ 伊藤柏翠【季語=春惜しむ(春)】
2021.04.23
産みたての卵や一つ大新緑 橋本夢道【季語=新緑(夏)】
2021.04.22
水の地球すこしはなれて春の月 正木ゆう子【季語=春の月(春)】
2021.04.21
他人とは自分のひとり残る雪 杉浦圭祐【季語=残る雪(春)】
2021.04.20
紀元前二〇二年の虞美人草 水津達大【季語=虞美人草(春)】
2021.04.18
竹秋や男と女畳拭く 飯島晴子【季語=竹秋(春)】
2021.04.17
世にまじり立たなんとして朝寝かな 松本たかし【季語=朝寝(春)】
2021.04.16
非常口に緑の男いつも逃げ 田川飛旅子【季語=緑(夏)?】
2021.04.15
さまざまの事おもひ出す桜かな 松尾芭蕉【季語=桜(春)】
2021.04.14
木の根明く仔牛らに灯のひとつづつ 陽美保子【季語=木の根明く(春)】
2021.04.13
筍の光放つてむかれけり 渡辺水巴【季語=筍(夏)】
2021.04.12
その朝も虹とハモンド・オルガンで 正岡豊
2021.04.11
鶯や製茶会社のホツチキス 渡邊白泉【季語=鶯(春)】
2021.04.10
ネックレスかすかに金や花を仰ぐ 今井千鶴子【季語=花(春)】
2021.04.09
おにはにはにはにはとりがゐるはるは 大畑等
2021.04.08
春泥を帰りて猫の深眠り 藤嶋務【季語=春泥(春)】
2021.04.07
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