や
-
髪で捲く鏡や冬の谷底に 飯島晴子【季語=冬(冬)】
髪で捲く鏡や冬の谷底に)飯島晴子湿った谷底の空気。そうとうな長い、しかも一本一本が確かな太さを伴う、ばさばさに乾燥した黒髪。その髪でごつごつの手鏡を捲いてゆく。髪の長さを考えれば、かなり不自然で大き…
-
降る雪や玉のごとくにランプ拭く 飯田蛇笏【季語=雪降る(冬)】
降る雪や玉のごとくにランプ拭く飯田蛇笏本日と明日は、共通テ…
-
年逝くや兎は頰を震はせて 飯島晴子【季語=年逝く(冬)】
年逝くや兎は頰を震はせて)飯島晴子 晴子に兎の句、雪兎の句…
-
蓮根や泪を横にこぼしあひ 飯島晴子【季語=蓮根(冬)】
蓮根や泪を横にこぼしあひ)飯島晴子 『朱田』全体の景色は、…
-
綿虫や母あるかぎり死は難し 成田千空【季語=綿虫(冬)】
綿虫や母あるかぎり死は難し成田千空兵隊検査で丙種の人も軍隊…
-
待春やうどんに絡む卵の黄 杉山久子【季語=待春(春)】
-
鹿や鶏の切紙下げる思案かな 飯島晴子
-
啄木鳥や落葉をいそぐ牧の木々 水原秋櫻子【季語=啄木鳥(秋)】
-
コスモスや泣きたくなつたので笑ふ 吉田林檎【季語=コスモス(秋)】
-
泥棒の恋や月より吊る洋燈 大屋達治【季語=月(秋)】
-
耳飾るをとこのしなや西鶴忌 山上樹実雄【季語=西鶴忌(秋)】
-
なきがらや秋風かよふ鼻の穴 飯田蛇笏【季語=秋風(秋)】