秋の季語 | セクト・ポクリット

【秋の季語】銀漢

秋山に箸光らして人を追ふ　飯島晴子【季語＝秋山（秋）】

天高し鞄に辞書のかたくある　越智友亮【季語＝天高し（秋）】

新蕎麦のそば湯を棒のごとく注ぎ　鷹羽狩行【季語＝新蕎麦（秋）】

ロボットの手を拭いてやる秋灯下　杉山久子【季語＝秋灯下（秋）】

秋草の揺れの移れる体かな　涼野海音【季語＝秋草（秋）】

ここは敢て追はざる野菊皓かりき　飯島晴子【季語＝野菊（秋）】

また次の薪を火が抱き星月夜　吉田哲二【季語＝星月夜（秋）】

【秋の季語】山椒の実

コスモスや泣きたくなつたので笑ふ　吉田林檎【季語＝コスモス（秋）】

黒岩さんと呼べば秋気のひとしきり　歌代美遥【季語＝秋気（秋）】

背広よりニットに移す赤い羽根　野中亮介【季語＝赤い羽根（秋）】

猫と狆と狆が椎茸ふみあらす　島津亮【季語＝椎茸（秋）】

【秋の季語】秋思

なにはともあれの末枯眺めをり　飯島晴子【季語＝末枯（秋）】

「十六夜ネ」といった女と別れけり　永六輔【季語＝十六夜（秋）】

月かげにみな美しき庭のもの　稲畑汀子【季語＝月影（秋）】

逢いたいと書いてはならぬ月と書く　池田澄子【季語＝月（秋）】

旅いつも雲に抜かれて大花野　岩田奎【季語＝大花野（秋）】

百方に借あるごとし秋の暮　石塚友二【季語＝秋の暮（秋）】

耳飾るをとこのしなや西鶴忌　山上樹実雄【季語＝西鶴忌（秋）】

肉声をこしらへてゐる秋の隕石　飯島晴子【季語＝秋（秋）】

【秋の季語】檸檬

手繰るてふ言葉も旨し走り蕎麦　益岡茱萸【季語＝走り蕎麦（秋）】

片足はみづうみに立ち秋の人　藤本夕衣【季語＝秋（秋）】

雨聴いて一つ灯に寄る今宵かな　村上鬼城【季語＝無月（秋）？】

けふあすは誰も死なない真葛原　飯島晴子【季語＝葛の花（秋）】

【秋の季語】梨

【秋の季語】蛇穴に入る

敬老の日のどの席に座らうか　吉田松籟【季語＝敬老の日（秋）】

雨だれを聴きて信濃の濁り酒　德田千鶴子【季語＝濁り酒（秋）】

【秋の季語】新蕎麦

【秋の季語】秋灯下

【秋の季語】秋草

昼の虫手紙はみんな恋に似て　細川加賀【季語＝昼の虫（秋）】

婿は見えたり見えなかつたり桔梗畑　飯島晴子【季語＝桔梗（秋）】

秋鯖や上司罵るために酔ふ　草間時彦【季語＝秋鯖（秋）】

【秋の季語】野菊

コスモスを愛づゆとりとてなきゴルフ　大橋晄【季語＝コスモス（秋）】

暮るるほど湖みえてくる白露かな　根岸善雄【季語＝白露（秋）】

【秋の季語】秋桜

葛咲くや嬬恋村の字いくつ　石田波郷【季語＝葛の花（秋）】

【秋の季語】十六夜

【秋の季語】秋気

【秋の季語】後の月

【秋の季語】椎茸

【秋の季語】末枯る

朝貌や惚れた女も二三日　夏目漱石【季語＝朝貌（秋）】

【秋の季語】末枯

白萩を押してゆく身のぬくさかな　飯島晴子【季語＝白萩（秋）】

さわやかにおのが濁りをぬけし鯉　皆吉爽雨【季語＝爽やか（秋）】

秋めくや焼鳥を食ふひとの恋　石田波郷【季語＝秋めく（秋）】

【秋の季語】赤い羽根

たべ飽きてとんとん歩く鴉の子　高野素十【季語＝鴉の子（夏）】

秋茄子の漬け色不倫めけるかな　岸田稚魚【季語＝秋茄子（秋）】

露草を持つて銀行に入つてゆく　飯島晴子【季語＝露草（秋）】

いちじくはジャムにあなたは元カレに　塩見恵介【季語＝いちじく（秋）】

さういへばもう秋か風吹きにけり　今井杏太郎【季語＝秋風（秋）】

鵙の朝肋あはれにかき抱く　石田波郷【季語＝鵙（秋）】

中年や遠くみのれる夜の桃　西東三鬼【季語＝桃（秋）】

怒濤聞くかたはら秋の蠅叩　飯島晴子【季語＝秋（秋）】

はるかよりはるかへ蜩のひびく　夏井いつき【季語＝蜩（秋）】

めちやくちやなどぜうの浮沈台風くる　秋元不死男【季語＝台風（秋）】

【秋の季語】秋暑し

起座し得て爽涼の風背を渡る　肥田埜勝美【季語＝爽涼（秋）】

葛の花こぼれやすくて親匿され　飯島晴子【季語＝葛の花（秋）】

寝室にねむりの匂ひ稲の花　鈴木光影【季語＝稲の花（秋）】

背広来る来るジンギスカンを食べに来る　橋本喜夫【季語＝ジンギスカン（秋）】　

わが知れる阿鼻叫喚や震災忌　京極杞陽【季語＝震災忌（秋）】

【秋の季語】蕎麦の花

【秋の季語】鴨渡る

【秋の季語】鴨来る

待ち人の来ず赤い羽根吹かれをり　涼野海音【季語＝赤い羽根（秋）】

菊人形たましひのなき匂かな　渡辺水巴【季語＝菊人形（秋）】

高梁折れて頬を打つあり鶉追ふ三溝沙美【季語＝鶉（秋）】

手を入れてみたき帚木紅葉かな　大石悦子【季語＝紅葉（秋）】

氷上と氷中同じ木のたましひ　板倉ケンタ【季語＝氷（冬）】

「ぺットでいいの」林檎が好きで泣き虫で　楠本憲吉【季語＝林檎（秋）】

つぶやきの身に還りくる夜寒かな　須賀一惠【季語＝夜寒（秋）】

桔梗やさわや／＼と草の雨楠目橙黄子【季語＝桔梗（秋）】

秋の餅しろたへの肌ならべけり　室生犀星【季語＝秋の餅（秋）】

逢えぬなら思いぬ草紅葉にしゃがみ　池田澄子【季語＝草紅葉（秋）】

ひよんの実や昨日と違ふ風を見て　高橋安芸【季語＝ひよんの実（秋）】

しんじつを籠めてくれなゐ真弓の実　後藤比奈夫【季語＝真弓の実（秋）】

ヨコハマへリバプールから渡り鳥　上野犀行【季語＝渡り鳥（秋）】

鳥屋の窓四方に展けし花すゝき丹治蕪人【季語＝花すゝき（秋）】

どれも椋鳥ごきげんよう文化祭　小川楓子【季語＝椋鳥（秋）】

秋冷やチーズに皮膚のやうなもの　小野あらた【季語＝秋冷（秋）】

懐石の芋の葉にのり衣被　平林春子【季語＝衣被（秋）】

背のファスナ一気に割るやちちろ鳴く　村山砂田男【季語＝ちちろ鳴く（秋）】

底紅や黙つてあがる母の家　千葉皓史【季語＝底紅（秋）】

【秋の季語】秋めく

遅れ着く小さな駅や天の川　髙田正子【季語＝天の川（秋）】

秋めくやあゝした雲の出かゝれば池内たけし【季語＝秋めく（秋）】

古池や芭蕉飛こむ水の音　仙厓【季語＝芭蕉（秋）】

【秋の季語】芭蕉

後の月瑞穂の国の夜なりけり　村上鬼城【季語＝後の月（秋）】

輝きてビラ秋空にまだ高し　西澤春雪【季語＝秋空（秋）】

木犀や同棲二年目の畳　髙柳克弘【季語＝木犀（秋）】

仲秋の金蠅にしてパッと散る　波多野爽波【季語＝仲秋（秋）】

【秋の季語】銀漢

秋山に箸光らして人を追ふ 飯島晴子【季語＝秋山（秋）】

天高し鞄に辞書のかたくある 越智友亮【季語＝天高し（秋）】

新蕎麦のそば湯を棒のごとく注ぎ 鷹羽狩行【季語＝新蕎麦（秋）】

ロボットの手を拭いてやる秋灯下 杉山久子【季語＝秋灯下（秋）】

秋草の揺れの移れる体かな 涼野海音【季語＝秋草（秋）】

ここは敢て追はざる野菊皓かりき 飯島晴子【季語＝野菊（秋）】

また次の薪を火が抱き星月夜 吉田哲二【季語＝星月夜（秋）】

【秋の季語】山椒の実

コスモスや泣きたくなつたので笑ふ 吉田林檎【季語＝コスモス（秋）】

黒岩さんと呼べば秋気のひとしきり 歌代美遥【季語＝秋気（秋）】

背広よりニットに移す赤い羽根 野中亮介【季語＝赤い羽根（秋）】

猫と狆と狆が椎茸ふみあらす 島津亮【季語＝椎茸（秋）】

【秋の季語】秋思

なにはともあれの末枯眺めをり 飯島晴子【季語＝末枯（秋）】

「十六夜ネ」といった女と別れけり 永六輔【季語＝十六夜（秋）】

月かげにみな美しき庭のもの 稲畑汀子【季語＝月影（秋）】

逢いたいと書いてはならぬ月と書く 池田澄子【季語＝月（秋）】

旅いつも雲に抜かれて大花野 岩田奎【季語＝大花野（秋）】

百方に借あるごとし秋の暮 石塚友二【季語＝秋の暮（秋）】

耳飾るをとこのしなや西鶴忌 山上樹実雄【季語＝西鶴忌（秋）】

肉声をこしらへてゐる秋の隕石 飯島晴子【季語＝秋（秋）】

【秋の季語】檸檬

手繰るてふ言葉も旨し走り蕎麦 益岡茱萸【季語＝走り蕎麦（秋）】

片足はみづうみに立ち秋の人 藤本夕衣【季語＝秋（秋）】

雨聴いて一つ灯に寄る今宵かな 村上鬼城【季語＝無月（秋）？】

けふあすは誰も死なない真葛原 飯島晴子【季語＝葛の花（秋）】

【秋の季語】梨

【秋の季語】蛇穴に入る

敬老の日のどの席に座らうか 吉田松籟【季語＝敬老の日（秋）】

雨だれを聴きて信濃の濁り酒 德田千鶴子【季語＝濁り酒（秋）】

【秋の季語】新蕎麦

【秋の季語】秋灯下

【秋の季語】秋草

昼の虫手紙はみんな恋に似て 細川加賀【季語＝昼の虫（秋）】

婿は見えたり見えなかつたり桔梗畑 飯島晴子【季語＝桔梗（秋）】

秋鯖や上司罵るために酔ふ 草間時彦【季語＝秋鯖（秋）】

【秋の季語】野菊

コスモスを愛づゆとりとてなきゴルフ 大橋 晄【季語＝コスモス（秋）】

暮るるほど湖みえてくる白露かな 根岸善雄【季語＝白露（秋）】

【秋の季語】秋桜

葛咲くや嬬恋村の字いくつ 石田波郷【季語＝葛の花（秋）】

【秋の季語】十六夜

【秋の季語】秋気

【秋の季語】後の月

【秋の季語】椎茸

【秋の季語】末枯る

朝貌や惚れた女も二三日 夏目漱石【季語＝朝貌（秋）】

【秋の季語】末枯

白萩を押してゆく身のぬくさかな 飯島晴子【季語＝白萩（秋）】

さわやかにおのが濁りをぬけし鯉 皆吉爽雨【季語＝爽やか（秋）】

秋めくや焼鳥を食ふひとの恋 石田波郷【季語＝秋めく（秋）】

【秋の季語】赤い羽根

たべ飽きてとんとん歩く鴉の子 高野素十【季語＝鴉の子（夏）】

秋茄子の漬け色不倫めけるかな 岸田稚魚【季語＝秋茄子（秋）】

露草を持つて銀行に入つてゆく 飯島晴子【季語＝露草（秋）】

いちじくはジャムにあなたは元カレに 塩見恵介【季語＝いちじく（秋）】

さういへばもう秋か風吹きにけり 今井杏太郎【季語＝秋風（秋）】

鵙の朝肋あはれにかき抱く 石田波郷【季語＝鵙（秋）】

中年や遠くみのれる夜の桃 西東三鬼【季語＝桃（秋）】

怒濤聞くかたはら秋の蠅叩 飯島晴子【季語＝秋（秋）】

はるかよりはるかへ蜩のひびく 夏井いつき【季語＝蜩（秋）】

めちやくちやなどぜうの浮沈台風くる 秋元不死男【季語＝台風（秋）】

【秋の季語】秋暑し

起座し得て爽涼の風背を渡る 肥田埜勝美【季語＝爽涼（秋）】

葛の花こぼれやすくて親匿され 飯島晴子【季語＝葛の花（秋）】

寝室にねむりの匂ひ稲の花 鈴木光影【季語＝稲の花（秋）】

背広来る来るジンギスカンを食べに来る 橋本喜夫【季語＝ジンギスカン（秋）】

わが知れる阿鼻叫喚や震災忌 京極杞陽【季語＝震災忌（秋）】

【秋の季語】蕎麦の花

【秋の季語】鴨渡る

【秋の季語】鴨来る

待ち人の来ず赤い羽根吹かれをり 涼野海音【季語＝赤い羽根（秋）】

菊人形たましひのなき匂かな 渡辺水巴【季語＝菊人形（秋）】

高梁折れて頬を打つあり鶉追ふ 三溝沙美【季語＝鶉（秋）】

手を入れてみたき帚木紅葉かな 大石悦子【季語＝紅葉（秋）】

氷上と氷中同じ木のたましひ 板倉ケンタ【季語＝氷（冬）】

「ぺットでいいの」林檎が好きで泣き虫で 楠本憲吉￼【季語＝林檎（秋）】

つぶやきの身に還りくる夜寒かな 須賀一惠【季語＝夜寒（秋）】

桔梗やさわや／＼と草の雨 楠目橙黄子￼【季語＝桔梗（秋）】

秋山に箸光らして人を追ふ　飯島晴子【季語＝秋山（秋）】

天高し鞄に辞書のかたくある　越智友亮【季語＝天高し（秋）】

新蕎麦のそば湯を棒のごとく注ぎ　鷹羽狩行【季語＝新蕎麦（秋）】

ロボットの手を拭いてやる秋灯下　杉山久子【季語＝秋灯下（秋）】

秋草の揺れの移れる体かな　涼野海音【季語＝秋草（秋）】

ここは敢て追はざる野菊皓かりき　飯島晴子【季語＝野菊（秋）】

また次の薪を火が抱き星月夜　吉田哲二【季語＝星月夜（秋）】

コスモスや泣きたくなつたので笑ふ　吉田林檎【季語＝コスモス（秋）】

黒岩さんと呼べば秋気のひとしきり　歌代美遥【季語＝秋気（秋）】

背広よりニットに移す赤い羽根　野中亮介【季語＝赤い羽根（秋）】

猫と狆と狆が椎茸ふみあらす　島津亮【季語＝椎茸（秋）】

なにはともあれの末枯眺めをり　飯島晴子【季語＝末枯（秋）】

「十六夜ネ」といった女と別れけり　永六輔【季語＝十六夜（秋）】

月かげにみな美しき庭のもの　稲畑汀子【季語＝月影（秋）】

逢いたいと書いてはならぬ月と書く　池田澄子【季語＝月（秋）】

旅いつも雲に抜かれて大花野　岩田奎【季語＝大花野（秋）】

百方に借あるごとし秋の暮　石塚友二【季語＝秋の暮（秋）】

耳飾るをとこのしなや西鶴忌　山上樹実雄【季語＝西鶴忌（秋）】

肉声をこしらへてゐる秋の隕石　飯島晴子【季語＝秋（秋）】

手繰るてふ言葉も旨し走り蕎麦　益岡茱萸【季語＝走り蕎麦（秋）】

片足はみづうみに立ち秋の人　藤本夕衣【季語＝秋（秋）】

雨聴いて一つ灯に寄る今宵かな　村上鬼城【季語＝無月（秋）？】

けふあすは誰も死なない真葛原　飯島晴子【季語＝葛の花（秋）】

敬老の日のどの席に座らうか　吉田松籟【季語＝敬老の日（秋）】

雨だれを聴きて信濃の濁り酒　德田千鶴子【季語＝濁り酒（秋）】

昼の虫手紙はみんな恋に似て　細川加賀【季語＝昼の虫（秋）】

婿は見えたり見えなかつたり桔梗畑　飯島晴子【季語＝桔梗（秋）】

秋鯖や上司罵るために酔ふ　草間時彦【季語＝秋鯖（秋）】

コスモスを愛づゆとりとてなきゴルフ　大橋晄【季語＝コスモス（秋）】

暮るるほど湖みえてくる白露かな　根岸善雄【季語＝白露（秋）】

葛咲くや嬬恋村の字いくつ　石田波郷【季語＝葛の花（秋）】

朝貌や惚れた女も二三日　夏目漱石【季語＝朝貌（秋）】

白萩を押してゆく身のぬくさかな　飯島晴子【季語＝白萩（秋）】

さわやかにおのが濁りをぬけし鯉　皆吉爽雨【季語＝爽やか（秋）】

秋めくや焼鳥を食ふひとの恋　石田波郷【季語＝秋めく（秋）】

たべ飽きてとんとん歩く鴉の子　高野素十【季語＝鴉の子（夏）】

秋茄子の漬け色不倫めけるかな　岸田稚魚【季語＝秋茄子（秋）】

露草を持つて銀行に入つてゆく　飯島晴子【季語＝露草（秋）】

いちじくはジャムにあなたは元カレに　塩見恵介【季語＝いちじく（秋）】

さういへばもう秋か風吹きにけり　今井杏太郎【季語＝秋風（秋）】

鵙の朝肋あはれにかき抱く　石田波郷【季語＝鵙（秋）】

中年や遠くみのれる夜の桃　西東三鬼【季語＝桃（秋）】

怒濤聞くかたはら秋の蠅叩　飯島晴子【季語＝秋（秋）】

はるかよりはるかへ蜩のひびく　夏井いつき【季語＝蜩（秋）】

めちやくちやなどぜうの浮沈台風くる　秋元不死男【季語＝台風（秋）】

起座し得て爽涼の風背を渡る　肥田埜勝美【季語＝爽涼（秋）】

葛の花こぼれやすくて親匿され　飯島晴子【季語＝葛の花（秋）】

寝室にねむりの匂ひ稲の花　鈴木光影【季語＝稲の花（秋）】

背広来る来るジンギスカンを食べに来る　橋本喜夫【季語＝ジンギスカン（秋）】　

わが知れる阿鼻叫喚や震災忌　京極杞陽【季語＝震災忌（秋）】

待ち人の来ず赤い羽根吹かれをり　涼野海音【季語＝赤い羽根（秋）】

菊人形たましひのなき匂かな　渡辺水巴【季語＝菊人形（秋）】

高梁折れて頬を打つあり鶉追ふ三溝沙美【季語＝鶉（秋）】

手を入れてみたき帚木紅葉かな　大石悦子【季語＝紅葉（秋）】

氷上と氷中同じ木のたましひ　板倉ケンタ【季語＝氷（冬）】

「ぺットでいいの」林檎が好きで泣き虫で　楠本憲吉【季語＝林檎（秋）】

つぶやきの身に還りくる夜寒かな　須賀一惠【季語＝夜寒（秋）】

桔梗やさわや／＼と草の雨楠目橙黄子【季語＝桔梗（秋）】

秋の餅しろたへの肌ならべけり　室生犀星【季語＝秋の餅（秋）】

逢えぬなら思いぬ草紅葉にしゃがみ　池田澄子【季語＝草紅葉（秋）】

ひよんの実や昨日と違ふ風を見て　高橋安芸【季語＝ひよんの実（秋）】

しんじつを籠めてくれなゐ真弓の実　後藤比奈夫【季語＝真弓の実（秋）】

ヨコハマへリバプールから渡り鳥　上野犀行【季語＝渡り鳥（秋）】

鳥屋の窓四方に展けし花すゝき丹治蕪人【季語＝花すゝき（秋）】

どれも椋鳥ごきげんよう文化祭　小川楓子【季語＝椋鳥（秋）】

秋冷やチーズに皮膚のやうなもの　小野あらた【季語＝秋冷（秋）】

懐石の芋の葉にのり衣被　平林春子【季語＝衣被（秋）】

背のファスナ一気に割るやちちろ鳴く　村山砂田男【季語＝ちちろ鳴く（秋）】

底紅や黙つてあがる母の家　千葉皓史【季語＝底紅（秋）】

遅れ着く小さな駅や天の川　髙田正子【季語＝天の川（秋）】

秋めくやあゝした雲の出かゝれば池内たけし【季語＝秋めく（秋）】

古池や芭蕉飛こむ水の音　仙厓【季語＝芭蕉（秋）】

後の月瑞穂の国の夜なりけり　村上鬼城【季語＝後の月（秋）】

輝きてビラ秋空にまだ高し　西澤春雪【季語＝秋空（秋）】

木犀や同棲二年目の畳　髙柳克弘【季語＝木犀（秋）】

仲秋の金蠅にしてパッと散る　波多野爽波【季語＝仲秋（秋）】