1. 虎の上に虎乗る春や筥いじり 永田耕衣【季語=春(春)】 

    虎の上に虎乗る春や筥いじり)(永田耕衣永田耕衣の俳句を読んでいると、なにか珍しい骨董品を見ているような感覚に陥ることがある。私は骨董品に詳しいわけでもないけれど、手にとっていろんな角度から、…

  2. 泥に降る雪うつくしや泥になる 小川軽舟【季語=雪(冬)】

    泥に降る雪うつくしや泥になる小川軽舟この原稿を書いているの…

  3. 寒いねと彼は煙草に火を点ける 正木ゆう子【季語=寒い(冬)】

    寒いねと彼は煙草に火を点ける正木ゆう子(『水晶体』) 人は…

  4. 屋根の上に明るき空やパリの春 コンラツド・メイリ【季語=春(春)】

    屋根の上に明るき空やパリの春コンラツド・メイリ(スイス)(昭和29年)…

  5. 手袋に切符一人に戻りたる 浅川芳直【季語=手袋(冬)】

    手袋に切符一人に戻りたる浅川芳直人は一人で生まれ、一人で死…

  6. 最終回みたいな街に鯨来る 斎藤よひら【季語=鯨(冬)】

  7. 髪で捲く鏡や冬の谷底に 飯島晴子【季語=冬(冬)】

  8. ひきつゞき身のそばにおく雪兎 飯島晴子【季語=雪兎(冬)】

  9. 降る雪や玉のごとくにランプ拭く 飯田蛇笏【季語=雪降る(冬)】

  10. 什器全て鈍器に見えて冬籠 今井聖【季語=冬籠(冬)】

  11. 冬蟹に尿ればどつと裏返る 只野柯舟【季語=冬蟹(冬)】

  12. 人の日の枯枝にのるひかりかな 飯島晴子【季語=人の日(新年)】

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