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ハイクノミカタ
貝殻の内側光る秋思かな 山西雅子【季語=秋思(秋)】
2023.10.28
つれづれのわれに蟇這ふ小庭かな 杉田久女【季語=蟇(夏)】
2023.10.27
秋うらら他人が見てゐて樹が抱けぬ 小池康生【季語=秋うらら(秋)】
2023.10.26
萩にふり芒にそそぐ雨とこそ 久保田万太郎【季語=萩・芒(秋)】
2023.10.25
湯の中にパスタのひらく花曇 森賀まり【季語=花曇(春)】
2023.10.24
恋ふたつ レモンはうまく切れません 松本恭子【季語=レモン(秋)】
2023.10.23
鹿や鶏の切紙下げる思案かな 飯島晴子
2023.10.22
啄木鳥や落葉をいそぐ牧の木々 水原秋櫻子【季語=啄木鳥(秋)】
2023.10.21
べつたら市糀のつきし釣貰ふ 小林勇二【季語=べつたら市(秋)】
2023.10.20
秋・紅茶・鳥はきよとんと幸福に 上田信治【季語=秋(秋)】
2023.10.19
横顔は子規に若くなしラフランス 広渡敬雄【季語=ラフランス(秋)】
2023.10.18
五つずつ配れば四つ余る梨 箱森裕美【季語=梨(秋)】
2023.10.17
あきざくら咽喉に穴あく情死かな 宇多喜代子【季語=あきざくら(秋)】
2023.10.16
秋山に箸光らして人を追ふ 飯島晴子【季語=秋山(秋)】
2023.10.15
天高し鞄に辞書のかたくある 越智友亮【季語=天高し(秋)】
2023.10.14
新蕎麦のそば湯を棒のごとく注ぎ 鷹羽狩行【季語=新蕎麦(秋)】
2023.10.13
ロボットの手を拭いてやる秋灯下 杉山久子【季語=秋灯下(秋)】
2023.10.12
秋草の揺れの移れる体かな 涼野海音【季語=秋草(秋)】
2023.10.11
赤福のたひらなへらもあたたかし 杉山久子【季語=あたたか(春)】
2023.10.10
赤い月にんげんしろき足そらす 富澤赤黄男【季語=月(秋)】
2023.10.09
ここは敢て追はざる野菊皓かりき 飯島晴子【季語=野菊(秋)】
2023.10.08
また次の薪を火が抱き星月夜 吉田哲二【季語=星月夜(秋)】
2023.10.07
コスモスや泣きたくなつたので笑ふ 吉田林檎【季語=コスモス(秋)】
2023.10.06
黒岩さんと呼べば秋気のひとしきり 歌代美遥【季語=秋気(秋)】
2023.10.05
背広よりニットに移す赤い羽根 野中亮介【季語=赤い羽根(秋)】
2023.10.04
猫と狆と狆が椎茸ふみあらす 島津亮【季語=椎茸(秋)】
2023.10.03
泥棒の恋や月より吊る洋燈 大屋達治【季語=月(秋)】
2023.10.02
なにはともあれの末枯眺めをり 飯島晴子【季語=末枯(秋)】
2023.10.01
「十六夜ネ」といった女と別れけり 永六輔【季語=十六夜(秋)】
2023.09.30
月かげにみな美しき庭のもの 稲畑汀子【季語=月影(秋)】
2023.09.29
逢いたいと書いてはならぬ月と書く 池田澄子【季語=月(秋)】
2023.09.28
旅いつも雲に抜かれて大花野 岩田奎【季語=大花野(秋)】
2023.09.27
百方に借あるごとし秋の暮 石塚友二【季語=秋の暮(秋)】
2023.09.26
耳飾るをとこのしなや西鶴忌 山上樹実雄【季語=西鶴忌(秋)】
2023.09.25
肉声をこしらへてゐる秋の隕石 飯島晴子【季語=秋(秋)】
2023.09.24
手繰るてふ言葉も旨し走り蕎麦 益岡茱萸【季語=走り蕎麦(秋)】
2023.09.23
片足はみづうみに立ち秋の人 藤本夕衣【季語=秋(秋)】
2023.09.21
雨聴いて一つ灯に寄る今宵かな 村上鬼城【季語=無月(秋)?】
2023.09.20
なきがらや秋風かよふ鼻の穴 飯田蛇笏【季語=秋風(秋)】
2023.09.19
けふあすは誰も死なない真葛原 飯島晴子【季語=葛の花(秋)】
2023.09.17
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冬の虹忘れてそして忘れ去る 藤井あかり【季語=冬の虹(冬)】
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