ブログ | セクト・ポクリット

麦真青電柱脚を失へる　土岐錬太郎【季語＝青麦（夏）】

梅漬けてあかき妻の手夜は愛す　能村登四郎【季語＝梅漬ける（夏）】

海底に足跡のあるいい天気　『誹風柳多留』

何故逃げる儂の箸より冷奴　豊田すずめ【季語＝冷奴（夏）】

「パリ子育て俳句さんぽ」【7月16日配信分】

ビール買ふ紙幣をにぎりて人かぞへ　京極杞陽【季語＝ビール（夏）】

俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第22回】東山と後藤比奈夫

遊女屋のあな高座敷星まつり　中村汀女【季語＝星まつり（秋）】

松山藩主松平定行公と東野、高浜虚子や今井つる女が訪れた茶屋について(4)

水を飲む風鈴ふたつみつつ鳴る　今井肖子【季語＝風鈴（夏）】

「野崎海芋のたべる歳時記」アボカドと蟹のムース

農薬の粉溶け残る大西日　井上さち【季語＝大西日（夏）】

松山藩主松平定行公と東野、高浜虚子や今井つる女が訪れた茶屋について(3)

凌霄は妻恋ふ真昼のシャンデリヤ　中村草田男【季語＝凌霄（夏）】

【連載】「ゆれたことば」#5「避難所」千倉由穂

ひまわりと俺たちなんだか美男子なり　谷佳紀【季語＝ひまわり（夏）】

【連載】加島正浩「震災俳句を読み直す」第5回

ひそひそと四万六千日の猫　菊田一平【季語＝四万六千日（夏）】

「パリ子育て俳句さんぽ」【7月9日配信分】

フラミンゴ同士暑がつてはをらず　後藤比奈夫【季語＝暑し（夏）】

松山藩主松平定行公と東野、高浜虚子や今井つる女が訪れた茶屋について(2)

のこるたなごころ白桃一つ置く　小川双々子【季語＝白桃（秋）】

こんな本が出た【2021年6月刊行分】

みすずかる信濃は大き蛍籠　伊藤伊那男【季語＝蛍籠（夏）】

松山藩主松平定行公と東野、高浜虚子や今井つる女が訪れた茶屋について(1)

乾草は愚かに揺るる恋か狐か　中村苑子【季語＝乾草（夏）】

【結社推薦句】コンゲツノハイク【2021年7月分】

ダリヤ活け婚家の家風侵しゆく　鍵和田秞子【季語＝ダリヤ（夏）】

【連載】もしあの俳人が歌人だったら Session#4

かけろふやくだけて物を思ふ猫　論派【季語＝陽炎（春）】

香水や時折キッとなる婦人　京極杞陽【季語＝香水（夏）】

「パリ子育て俳句さんぽ」【7月2日配信分】

夕焼や答へぬベルを押して立つ　久保ゐの吉【季語＝夕焼（夏）】

俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第21回】玄界灘と伊藤通明

海女ひとり潜づく山浦雲の峰　井本農一【季語＝雲の峰（夏）】

大空に自由謳歌す大花火　浅井聖子【季語＝大花火（夏）】

「野崎海芋のたべる歳時記」あんずのコンポート

刈草高く積み軍艦が見えなくなる　鴻巣又四郎【季語＝草刈（夏）】

木琴のきこゆる風も罌粟畠　岩田潔【季語＝罌粟（夏）】

せんそうのもうもどれない蟬の穴　豊里友行【季語＝父の日（夏）】

夾竹桃くらくなるまで語りけり　赤星水竹居【季語＝夾竹桃（夏）】

秋櫻子の足あと【第6回】谷岡健彦

太宰忌や誰が喀啖の青みどろ　堀井春一郎【季語＝太宰忌（夏）】

ぼんやりと夏至を過せり脹脛　佐藤鬼房【季語＝夏至（夏）】

「野崎海芋のたべる歳時記」鶏皮ポン酢

青嵐神木もまた育ちゆく　遠藤由樹子【季語＝青嵐（夏）】

趣味と写真と、ときどき俳句と【#12】愛媛のご当地菓子

蟭螟の羽ばたきに空うごきけり　岡田一実【季語＝蟭螟（夏）】

父の日やある決意してタイ結ぶ　清水凡亭【季語＝父の日（夏）】

「パリ子育て俳句さんぽ」【6月18日配信分】

父の日の父に甘えに来たらしき　後藤比奈夫【季語＝父の日（夏）】

俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第20回】遠賀川と野見山朱鳥

草田男やよもだ志向もところてん　村上護【季語＝ところてん（夏）】

こすれあく蓋もガラスの梅雨曇　上田信治【季語＝梅雨曇（夏）】

「野崎海芋のたべる歳時記」カオマンガイ

夫いつか踊子草に跪く　都築まとむ【季語＝踊子草（夏）】

「パリ子育て俳句さんぽ」【6月11日配信分】

１　名前：名無しさん@手と足をもいだ丸太にして返し　湊圭伍

じゆてーむと呟いてゐる鯰かな　仙田洋子【季語＝鯰（夏）】

【連載】加島正浩「震災俳句を読み直す」第4回

麺麭摂るや夏めく卓の花蔬菜　飯田蛇笏【季語＝夏めく（夏）】

水底を涼しき風のわたるなり　会津八一【季語＝涼し（夏）】

「野崎海芋のたべる歳時記」蒸し鶏の胡麻酢和え

吊皮のしづかな拳梅雨に入る　村上鞆彦【季語＝梅雨に入る（夏）】

でで虫の繰り出す肉に遅れをとる　飯島晴子【季語＝でで虫（夏）】

【連載】もしあの俳人が歌人だったら Session#3

「パリ子育て俳句さんぽ」【6月4日配信分】

【結社推薦句】コンゲツノハイク【2021年6月分】

蚊を食つてうれしき鰭を使ひけり　日原傳【季語＝蚊（夏）】

あとからの蝶美しや花葵　岩木躑躅【季語＝花葵（夏）】

俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第19回】平泉と有馬朗人

棕梠の葉に高き雨垂れ青峰忌　秋元不死男【季語＝青峰忌（夏）】

遠くより風来て夏の海となる　飯田龍太【季語＝夏の海（夏）】

【夏の季語】田植

こんな本が出た【2021年5月刊行分】

干されたるシーツ帆となる五月晴　金子敦【季語＝五月晴（夏）】

引退馬支援と『ウマ娘』と、私が馬を詠む理由

はなびらの垂れて静かや花菖蒲　高浜虚子【季語＝花菖蒲（夏）】

趣味と写真と、ときどき俳句と【#11】異国情緒

夏潮のコバルト裂きて快速艇牛田修嗣【季語＝夏潮（夏）】

「野崎海芋のたべる歳時記」ルバーブ

好きな樹の下を通ひて五月果つ　岡崎るり子【季語＝五月果つ（夏）】

「野崎海芋のたべる歳時記」パン・ペルデュ

麦打の埃の中の花葵　本田あふひ【季語＝花葵（夏）】

秋櫻子の足あと【第5回】谷岡健彦

谺して山ほととぎすほしいまゝ　杉田久女【季語＝ほととぎす（夏）】

指入れてそろりと海の霧を巻く　野崎憲子【季語＝海霧（夏）】

郭公や何処までゆかば人に逢はむ　臼田亜浪【季語＝郭公（夏）】

水鏡してあぢさゐのけふの色　上田五千石【季語＝あぢさゐ（夏）】

老人がフランス映画に消えてゆく石部明

多国籍香水六時六本木　佐川盟子【季語＝香水（夏）】

麦秋や光なき海平らけく　上村占魚【季語＝麦秋（夏）】

俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第18回】塩竈と佐藤鬼房

夕立や野に二筋の水柱　広江八重桜【季語＝夕立（夏）】

わが影を泉へおとし掬ひけり　木本隆行【季語＝泉（夏）】

日が照つて厩出し前の草のいろ　鷲谷七菜子【季語＝厩出し（春）】

さみだれの電車の軋み君が許へ　矢島渚男【季語＝さみだれ（夏）】

「パリ子育て俳句さんぽ」【5月14日配信分】

足指に押さへ編む籠夏炉の辺　余村光世【季語＝夏炉（夏）】

趣味と写真と、ときどき俳句と【#10】食事の場面

麦真青電柱脚を失へる 土岐錬太郎【季語＝青麦（夏）】

梅漬けてあかき妻の手夜は愛す 能村登四郎【季語＝梅漬ける（夏）】

海底に足跡のあるいい天気 『誹風柳多留』

何故逃げる儂の箸より冷奴 豊田すずめ【季語＝冷奴（夏）】

「パリ子育て俳句さんぽ」【7月16日配信分】

ビール買ふ紙幣をにぎりて人かぞへ 京極杞陽【季語＝ビール（夏）】

俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第22回】東山と後藤比奈夫

遊女屋のあな高座敷星まつり 中村汀女【季語＝星まつり（秋）】

松山藩主松平定行公と東野、高浜虚子や今井つる女が訪れた茶屋について(4)

水を飲む風鈴ふたつみつつ鳴る 今井肖子【季語＝風鈴（夏）】

「野崎海芋のたべる歳時記」アボカドと蟹のムース

農薬の粉溶け残る大西日 井上さち【季語＝大西日（夏）】

松山藩主松平定行公と東野、高浜虚子や今井つる女が訪れた茶屋について(3)

凌霄は妻恋ふ真昼のシャンデリヤ 中村草田男【季語＝凌霄（夏）】

【連載】「ゆれたことば」#5「避難所」千倉由穂

ひまわりと俺たちなんだか美男子なり 谷佳紀【季語＝ひまわり（夏）】

【連載】加島正浩「震災俳句を読み直す」第5回

ひそひそと四万六千日の猫 菊田一平【季語＝四万六千日（夏）】

「パリ子育て俳句さんぽ」【7月9日配信分】

フラミンゴ同士暑がつてはをらず 後藤比奈夫【季語＝暑し（夏）】

松山藩主松平定行公と東野、高浜虚子や今井つる女が訪れた茶屋について(2)

のこるたなごころ白桃一つ置く 小川双々子【季語＝白桃（秋）】

こんな本が出た【2021年6月刊行分】

みすずかる信濃は大き蛍籠 伊藤伊那男【季語＝蛍籠（夏）】

松山藩主松平定行公と東野、高浜虚子や今井つる女が訪れた茶屋について(1)

乾草は愚かに揺るる恋か狐か 中村苑子【季語＝乾草（夏）】

【結社推薦句】コンゲツノハイク【2021年7月分】

ダリヤ活け婚家の家風侵しゆく 鍵和田秞子【季語＝ダリヤ（夏）】

【連載】もしあの俳人が歌人だったら Session#4

かけろふやくだけて物を思ふ猫 論派【季語＝陽炎（春）】

香水や時折キッとなる婦人 京極杞陽【季語＝香水（夏）】

「パリ子育て俳句さんぽ」【7月2日配信分】

夕焼や答へぬベルを押して立つ 久保ゐの吉【季語＝夕焼（夏）】

俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第21回】玄界灘と伊藤通明

海女ひとり潜づく山浦雲の峰 井本農一【季語＝雲の峰（夏）】

大空に自由謳歌す大花火 浅井聖子【季語＝大花火（夏）】

「野崎海芋のたべる歳時記」あんずのコンポート

刈草高く積み軍艦が見えなくなる 鴻巣又四郎【季語＝草刈（夏）】

木琴のきこゆる風も罌粟畠 岩田潔【季語＝罌粟（夏）】

せんそうのもうもどれない蟬の穴 豊里友行【季語＝父の日（夏）】

夾竹桃くらくなるまで語りけり 赤星水竹居【季語＝夾竹桃（夏）】

秋櫻子の足あと【第6回】谷岡健彦

太宰忌や誰が喀啖の青みどろ 堀井春一郎【季語＝太宰忌（夏）】

ぼんやりと夏至を過せり脹脛 佐藤鬼房【季語＝夏至（夏）】

「野崎海芋のたべる歳時記」鶏皮ポン酢

青嵐神木もまた育ちゆく 遠藤由樹子【季語＝青嵐（夏）】

趣味と写真と、ときどき俳句と【#12】愛媛のご当地菓子

蟭螟の羽ばたきに空うごきけり 岡田一実【季語＝蟭螟（夏）】

父の日やある決意してタイ結ぶ 清水凡亭【季語＝父の日（夏）】

「パリ子育て俳句さんぽ」【6月18日配信分】

父の日の父に甘えに来たらしき 後藤比奈夫【季語＝父の日（夏）】

俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第20回】遠賀川と野見山朱鳥

草田男やよもだ志向もところてん 村上護【季語＝ところてん（夏）】

こすれあく蓋もガラスの梅雨曇 上田信治【季語＝梅雨曇（夏）】

「野崎海芋のたべる歳時記」カオマンガイ

夫いつか踊子草に跪く 都築まとむ【季語＝踊子草（夏）】

「パリ子育て俳句さんぽ」【6月11日配信分】

１ 名前：名無しさん@手と足をもいだ丸太にして返し 湊圭伍

じゆてーむと呟いてゐる鯰かな 仙田洋子【季語＝鯰（夏）】

【連載】加島正浩「震災俳句を読み直す」第4回

麺麭摂るや夏めく卓の花蔬菜 飯田蛇笏【季語＝夏めく（夏）】

水底を涼しき風のわたるなり 会津八一【季語＝涼し（夏）】

「野崎海芋のたべる歳時記」蒸し鶏の胡麻酢和え

吊皮のしづかな拳梅雨に入る 村上鞆彦【季語＝梅雨に入る（夏）】

でで虫の繰り出す肉に遅れをとる 飯島晴子【季語＝でで虫（夏）】

【連載】もしあの俳人が歌人だったら Session#3

「パリ子育て俳句さんぽ」【6月4日配信分】

【結社推薦句】コンゲツノハイク【2021年6月分】

蚊を食つてうれしき鰭を使ひけり 日原傳【季語＝蚊（夏）】

あとからの蝶美しや花葵 岩木躑躅【季語＝花葵（夏）】

俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第19回】平泉と有馬朗人

棕梠の葉に高き雨垂れ青峰忌 秋元不死男【季語＝青峰忌（夏）】

遠くより風来て夏の海となる 飯田龍太【季語＝夏の海（夏）】

【夏の季語】田植

こんな本が出た【2021年5月刊行分】

干されたるシーツ帆となる五月晴 金子敦【季語＝五月晴（夏）】

引退馬支援と『ウマ娘』と、私が馬を詠む理由

はなびらの垂れて静かや花菖蒲 高浜虚子【季語＝花菖蒲（夏）】

趣味と写真と、ときどき俳句と【#11】異国情緒

夏潮のコバルト裂きて快速艇 牛田修嗣【季語＝夏潮（夏）】

麦真青電柱脚を失へる　土岐錬太郎【季語＝青麦（夏）】

梅漬けてあかき妻の手夜は愛す　能村登四郎【季語＝梅漬ける（夏）】

海底に足跡のあるいい天気　『誹風柳多留』

何故逃げる儂の箸より冷奴　豊田すずめ【季語＝冷奴（夏）】

ビール買ふ紙幣をにぎりて人かぞへ　京極杞陽【季語＝ビール（夏）】

遊女屋のあな高座敷星まつり　中村汀女【季語＝星まつり（秋）】

水を飲む風鈴ふたつみつつ鳴る　今井肖子【季語＝風鈴（夏）】

農薬の粉溶け残る大西日　井上さち【季語＝大西日（夏）】

凌霄は妻恋ふ真昼のシャンデリヤ　中村草田男【季語＝凌霄（夏）】

ひまわりと俺たちなんだか美男子なり　谷佳紀【季語＝ひまわり（夏）】

ひそひそと四万六千日の猫　菊田一平【季語＝四万六千日（夏）】

フラミンゴ同士暑がつてはをらず　後藤比奈夫【季語＝暑し（夏）】

のこるたなごころ白桃一つ置く　小川双々子【季語＝白桃（秋）】

みすずかる信濃は大き蛍籠　伊藤伊那男【季語＝蛍籠（夏）】

乾草は愚かに揺るる恋か狐か　中村苑子【季語＝乾草（夏）】

ダリヤ活け婚家の家風侵しゆく　鍵和田秞子【季語＝ダリヤ（夏）】

かけろふやくだけて物を思ふ猫　論派【季語＝陽炎（春）】

香水や時折キッとなる婦人　京極杞陽【季語＝香水（夏）】

夕焼や答へぬベルを押して立つ　久保ゐの吉【季語＝夕焼（夏）】

海女ひとり潜づく山浦雲の峰　井本農一【季語＝雲の峰（夏）】

大空に自由謳歌す大花火　浅井聖子【季語＝大花火（夏）】

刈草高く積み軍艦が見えなくなる　鴻巣又四郎【季語＝草刈（夏）】

木琴のきこゆる風も罌粟畠　岩田潔【季語＝罌粟（夏）】

せんそうのもうもどれない蟬の穴　豊里友行【季語＝父の日（夏）】

夾竹桃くらくなるまで語りけり　赤星水竹居【季語＝夾竹桃（夏）】

太宰忌や誰が喀啖の青みどろ　堀井春一郎【季語＝太宰忌（夏）】

ぼんやりと夏至を過せり脹脛　佐藤鬼房【季語＝夏至（夏）】

青嵐神木もまた育ちゆく　遠藤由樹子【季語＝青嵐（夏）】

蟭螟の羽ばたきに空うごきけり　岡田一実【季語＝蟭螟（夏）】

父の日やある決意してタイ結ぶ　清水凡亭【季語＝父の日（夏）】

父の日の父に甘えに来たらしき　後藤比奈夫【季語＝父の日（夏）】

草田男やよもだ志向もところてん　村上護【季語＝ところてん（夏）】

こすれあく蓋もガラスの梅雨曇　上田信治【季語＝梅雨曇（夏）】

夫いつか踊子草に跪く　都築まとむ【季語＝踊子草（夏）】

１　名前：名無しさん@手と足をもいだ丸太にして返し　湊圭伍

じゆてーむと呟いてゐる鯰かな　仙田洋子【季語＝鯰（夏）】

麺麭摂るや夏めく卓の花蔬菜　飯田蛇笏【季語＝夏めく（夏）】

水底を涼しき風のわたるなり　会津八一【季語＝涼し（夏）】

吊皮のしづかな拳梅雨に入る　村上鞆彦【季語＝梅雨に入る（夏）】

でで虫の繰り出す肉に遅れをとる　飯島晴子【季語＝でで虫（夏）】

蚊を食つてうれしき鰭を使ひけり　日原傳【季語＝蚊（夏）】

あとからの蝶美しや花葵　岩木躑躅【季語＝花葵（夏）】

棕梠の葉に高き雨垂れ青峰忌　秋元不死男【季語＝青峰忌（夏）】

遠くより風来て夏の海となる　飯田龍太【季語＝夏の海（夏）】

干されたるシーツ帆となる五月晴　金子敦【季語＝五月晴（夏）】

はなびらの垂れて静かや花菖蒲　高浜虚子【季語＝花菖蒲（夏）】

夏潮のコバルト裂きて快速艇牛田修嗣【季語＝夏潮（夏）】

好きな樹の下を通ひて五月果つ　岡崎るり子【季語＝五月果つ（夏）】

麦打の埃の中の花葵　本田あふひ【季語＝花葵（夏）】

谺して山ほととぎすほしいまゝ　杉田久女【季語＝ほととぎす（夏）】

指入れてそろりと海の霧を巻く　野崎憲子【季語＝海霧（夏）】

郭公や何処までゆかば人に逢はむ　臼田亜浪【季語＝郭公（夏）】

水鏡してあぢさゐのけふの色　上田五千石【季語＝あぢさゐ（夏）】

老人がフランス映画に消えてゆく石部明

多国籍香水六時六本木　佐川盟子【季語＝香水（夏）】

麦秋や光なき海平らけく　上村占魚【季語＝麦秋（夏）】

夕立や野に二筋の水柱　広江八重桜【季語＝夕立（夏）】

わが影を泉へおとし掬ひけり　木本隆行【季語＝泉（夏）】

日が照つて厩出し前の草のいろ　鷲谷七菜子【季語＝厩出し（春）】

さみだれの電車の軋み君が許へ　矢島渚男【季語＝さみだれ（夏）】

足指に押さへ編む籠夏炉の辺　余村光世【季語＝夏炉（夏）】