ブログ | セクト・ポクリット

めちやくちやなどぜうの浮沈台風くる　秋元不死男【季語＝台風（秋）】

【秋の季語】秋暑し

葛の花来るなと言つたではないか　飯島晴子【季語＝葛の花（秋）】

起座し得て爽涼の風背を渡る　肥田埜勝美【季語＝爽涼（秋）】

太る妻よ派手な夏着は捨てちまへ　ねじめ正也【季語＝夏着（夏）】

葛の花こぼれやすくて親匿され　飯島晴子【季語＝葛の花（秋）】

寝室にねむりの匂ひ稲の花　鈴木光影【季語＝稲の花（秋）】

よし切りや水車はゆるく廻りをり　高浜虚子【季語＝葭切（夏）】

すきとおるそこは太鼓をたたいてとおる　阿部完市

【#39】炎暑の猫たち

【夏の季語】蜘蛛の糸

裸子の尻の青あざまてまてまて　小島健【季語＝裸子（夏）】

冷房とまる高階純愛の男女残し　金子兜太【季語＝冷房（夏）】

瀧見人子を先だてて来りけり　飯島晴子【季語＝滝見（夏）】

【連載】新しい短歌をさがして【14】服部崇

【結社推薦句】コンゲツノハイク【2023年8月分】

おほぞらを剝ぎ落したる夕立かな　櫛部天思【季語＝夕立（夏）】

俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第66回】秩父・長瀞と馬場移公子

おもかげや姨ひとりなく月の友　松尾芭蕉【季語＝月（秋）】

妹は滝の扉を恣　小山玄紀【季語＝滝（夏）】

中干しの稲に力を雲の峰　本宮哲郎【季語＝雲の峰（夏）】

【#38】山口誓子「汽罐車」連作の学術研究とモンタージュ映画

白衣とて胸に少しの香水を　坊城中子【季語＝香水（夏）】

未草ひらく跫音淡々と　飯島晴子【季語＝未草（夏）】

水面に閉ぢ込められてゐる金魚　茅根知子【季語＝金魚（夏）】

【読者参加型】コンゲツノハイクを読む【2023年7月分】

生れたる蝉にみどりの橡世界　田畑美穂女【季語＝蝉（夏）】

南浦和のダリヤを仮のあはれとす　摂津幸彦【季語＝ダリヤ（夏）】

数と俳句（四）／小滝肇

【#37】『愛媛文学の面影』三部作受賞と愛媛新聞の高橋正剛さん

めぐりあひやその虹七色七代まで　中村草田男【季語＝虹（夏）】

きつかけはハンカチ借りしだけのこと　須佐薫子【季語＝ハンカチ（夏）】

【短期連載】茶道と俳句　井上泰至【第10回】

本州の最北端の氷旗　飯島晴子【季語＝氷旗（夏）】

腕まくりして女房のかき氷　柳家小三治【季語＝かき氷（夏）】

コンビニの枇杷って輪郭だけ　原ゆき

数と俳句（三）／小滝肇

【#36】ベトナムの5 dong ke（ナム・ヨン・ケー）と出会った時の話

折々己れにおどろく噴水時の中　中村草田男【季語＝噴水（夏）】

【短期連載】茶道と俳句　井上泰至【第9回】

【結社推薦句】コンゲツノハイク【2023年7月分】

細長き泉に着きぬ父と子と　飯島晴子【季語＝泉（夏）】

【春の季語】彼岸

観音か聖母か岬の南風に立ち　橋本榮治【季語＝南風（夏）】

鬼灯市雷門で落合うて　田中松陽子【季語＝鬼灯市（夏）】

【夏の季語】蜘蛛

「月光」旅館／開けても開けてもドアがある　高柳重信

【冬の季語】鬼やらう

数と俳句（二）／小滝肇

白夜の忠犬百骸挙げて石に近み　中村草田男【季語＝白夜（夏）】

【短期連載】茶道と俳句　井上泰至【第8回】

【夏の季語】草ロール

わが恋人涼しチョークの粉がこぼれ　友岡子郷【季語＝涼し（夏）】

この人のうしろおびただしき螢　飯島晴子【季語＝蛍（夏）】

【夏の季語】日傘

ふところに四万六千日の風　深見けん二【季語＝四万六千日（夏）】

俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【番外―４】奥武蔵・山毛欅峠と石田波郷

買はでもの朝顔市も欠かされず　篠塚しげる【季語＝朝顔市（夏）】

来たことも見たこともなき宇都宮　／筑紫磐井

数と俳句（一）／小滝肇

「我が毒」ひとが薄めて名薬梅雨永し　中村草田男【季語＝梅雨（夏）】

姦通よ夏木のそよぐ夕まぐれ　宇多喜代子【季語＝夏木（夏）】

【短期連載】茶道と俳句　井上泰至【第7回】

軽き咳して夏葱の刻を過ぐ　飯島晴子【季語＝夏葱（夏）】

【連載】新しい短歌をさがして【13】服部崇

祭笛吹くとき男佳かりける　橋本多佳子【季語＝祭笛（夏）】

【読者参加型】コンゲツノハイクを読む【2023年6 月分】

少し派手いやこのくらゐ初浴衣　草間時彦【季語＝初浴衣（夏）】

未来より滝を吹き割る風来たる　夏石番矢【季語＝滝（夏）】

夕凪を櫂ゆくバター塗るごとく　堀本裕樹【季語＝夕凪（夏）】

【短期連載】茶道と俳句　井上泰至【第6回】

鶏鳴の多さよ夏の旅一歩　中村草田男【季語＝夏の旅（夏）】

水喧嘩恋のもつれも加はりて　相島虚吼【季語＝水喧嘩（夏）】

螢とび疑ひぶかき親の箸　飯島晴子【季語＝螢（夏）】

昼顔もパンタグラフも閉ぢにけり　伊藤麻美【季語＝昼顔（夏）】

赤ばかり咲いて淋しき牡丹かな　稲畑汀子【季語＝牡丹（夏）】

夏至白夜濤たちしらむ漁港かな　飯田蛇笏【季語＝夏至白夜（夏）】

白い部屋メロンのありてその匂ひ　上田信治【季語＝メロン（夏）】

虹の後さづけられたる旅へ発つ　中村草田男【季語＝虹（夏）】

【短期連載】茶道と俳句　井上泰至【第5回】

キャベツに刃花嫁衣裳は一度きり　山田径子【季語＝キャベツ（夏）】

黒揚羽に当てられてゐる軀かな　飯島晴子【季語＝黒揚羽（夏）】

水中に風を起せる泉かな　小林貴子【季語＝泉（夏）】

紫陽花のパリーに咲けば巴里の色　星野椿【季語＝紫陽花（夏）】

厚餡割ればシクと音して雲の峰　中村草田男【季語＝雲の峰（夏）】

金魚屋が路地を素通りしてゆきぬ　菖蒲あや【季語＝金魚（夏）】

【結社推薦句】コンゲツノハイク【2023年6月分】

妻のみ恋し紅き蟹などを歎かめや　中村草田男【季語＝蟹（夏）】

さよならと梅雨の車窓に指で書く　長谷川素逝【季語＝梅雨（夏）】

【短期連載】茶道と俳句　井上泰至【第4回】

叩頭すあやめあざやかなる方へ　飯島晴子【季語＝あやめ（夏）】

雷をおそれぬ者はおろかなり　良寛【季語＝雷（夏）】

【夏の季語】泰山木の花

うつとりと人見る奈良の鹿子哉　正岡子規【季語＝鹿子（夏）】

アルプスの雪渓見えてくる離陸　稲畑汀子【季語＝雪渓（夏）】

妹の手をとり水の香の方へ　小山玄紀

田を植ゑるしづかな音へ出でにけり　中村草田男【季語＝田植（夏）】

夏帯にほのかな浮気心かな　吉屋信子【季語＝夏帯（夏）】

【短期連載】茶道と俳句　井上泰至【第3回】

【連載】新しい短歌をさがして【12】服部崇

めちやくちやなどぜうの浮沈台風くる 秋元不死男【季語＝台風（秋）】

【秋の季語】秋暑し

葛の花来るなと言つたではないか 飯島晴子【季語＝葛の花（秋）】

起座し得て爽涼の風背を渡る 肥田埜勝美【季語＝爽涼（秋）】

太る妻よ派手な夏着は捨てちまへ ねじめ正也【季語＝夏着（夏）】

葛の花こぼれやすくて親匿され 飯島晴子【季語＝葛の花（秋）】

寝室にねむりの匂ひ稲の花 鈴木光影【季語＝稲の花（秋）】

よし切りや水車はゆるく廻りをり 高浜虚子【季語＝葭切（夏）】

すきとおるそこは太鼓をたたいてとおる 阿部完市

【#39】炎暑の猫たち

【夏の季語】蜘蛛の糸

裸子の尻の青あざまてまてまて 小島健【季語＝裸子（夏）】

冷房とまる高階純愛の男女残し 金子兜太【季語＝冷房（夏）】

瀧見人子を先だてて来りけり 飯島晴子【季語＝滝見（夏）】

【連載】新しい短歌をさがして【14】服部崇

【結社推薦句】コンゲツノハイク【2023年8月分】

おほぞらを剝ぎ落したる夕立かな 櫛部天思【季語＝夕立（夏）】

俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第66回】 秩父・長瀞と馬場移公子

おもかげや姨ひとりなく月の友 松尾芭蕉【季語＝月（秋）】

妹は滝の扉を恣 小山玄紀【季語＝滝（夏）】

中干しの稲に力を雲の峰 本宮哲郎【季語＝雲の峰（夏）】

【#38】山口誓子「汽罐車」連作の学術研究とモンタージュ映画

白衣とて胸に少しの香水を 坊城中子【季語＝香水（夏）】

未草ひらく跫音淡々と 飯島晴子【季語＝未草（夏）】

水面に閉ぢ込められてゐる金魚 茅根知子【季語＝金魚（夏）】

【読者参加型】コンゲツノハイクを読む【2023年7月分】

生れたる蝉にみどりの橡世界 田畑美穂女【季語＝蝉（夏）】

南浦和のダリヤを仮のあはれとす 摂津幸彦【季語＝ダリヤ（夏）】

数と俳句（四）／小滝肇

【#37】『愛媛 文学の面影』三部作受賞と愛媛新聞の高橋正剛さん

めぐりあひやその虹七色七代まで 中村草田男【季語＝虹（夏）】

きつかけはハンカチ借りしだけのこと 須佐薫子【季語＝ハンカチ（夏）】

【短期連載】茶道と俳句 井上泰至【第10回】

本州の最北端の氷旗 飯島晴子【季語＝氷旗（夏）】

腕まくりして女房のかき氷 柳家小三治【季語＝かき氷（夏）】

コンビニの枇杷って輪郭だけ 原ゆき

数と俳句（三）／小滝肇

【#36】ベトナムの5 dong ke（ナム・ヨン・ケー）と出会った時の話

折々己れにおどろく噴水時の中 中村草田男【季語＝噴水（夏）】

【短期連載】茶道と俳句 井上泰至【第9回】

【結社推薦句】コンゲツノハイク【2023年7月分】

細長き泉に着きぬ父と子と 飯島晴子【季語＝泉（夏）】

【春の季語】彼岸

観音か聖母か岬の南風に立ち 橋本榮治【季語＝南風（夏）】

鬼灯市雷門で落合うて 田中松陽子【季語＝鬼灯市（夏）】

【夏の季語】蜘蛛

「月光」旅館／開けても開けてもドアがある 高柳重信

【冬の季語】鬼やらう

数と俳句（二）／小滝肇

白夜の忠犬百骸挙げて石に近み 中村草田男【季語＝白夜（夏）】

【短期連載】茶道と俳句 井上泰至【第8回】

【夏の季語】草ロール

わが恋人涼しチョークの粉がこぼれ 友岡子郷【季語＝涼し（夏）】

この人のうしろおびただしき螢 飯島晴子【季語＝蛍（夏）】

【夏の季語】日傘

ふところに四万六千日の風 深見けん二【季語＝四万六千日（夏）】

俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【番外―４】 奥武蔵・山毛欅峠と石田波郷

買はでもの朝顔市も欠かされず 篠塚しげる【季語＝朝顔市（夏）】

来たことも見たこともなき宇都宮 ／筑紫磐井

数と俳句（一）／小滝肇

「我が毒」ひとが薄めて名薬梅雨永し 中村草田男【季語＝梅雨（夏）】

姦通よ夏木のそよぐ夕まぐれ 宇多喜代子【季語＝夏木（夏）】

【短期連載】茶道と俳句 井上泰至【第7回】

軽き咳して夏葱の刻を過ぐ 飯島晴子【季語＝夏葱（夏）】

【連載】新しい短歌をさがして【13】服部崇

祭笛吹くとき男佳かりける 橋本多佳子【季語＝祭笛（夏）】

【読者参加型】コンゲツノハイクを読む【2023年6 月分】

少し派手いやこのくらゐ初浴衣 草間時彦【季語＝初浴衣（夏）】

未来より滝を吹き割る風来たる 夏石番矢【季語＝滝（夏）】

夕凪を櫂ゆくバター塗るごとく 堀本裕樹【季語＝夕凪（夏）】

【短期連載】茶道と俳句 井上泰至【第6回】

鶏鳴の多さよ夏の旅一歩 中村草田男【季語＝夏の旅（夏）】

水喧嘩恋のもつれも加はりて 相島虚吼【季語＝水喧嘩（夏）】

螢とび疑ひぶかき親の箸 飯島晴子【季語＝螢（夏）】

昼顔もパンタグラフも閉ぢにけり 伊藤麻美【季語＝昼顔（夏）】

赤ばかり咲いて淋しき牡丹かな 稲畑汀子【季語＝牡丹（夏）】

夏至白夜濤たちしらむ漁港かな 飯田蛇笏【季語＝夏至白夜（夏）】

白い部屋メロンのありてその匂ひ 上田信治【季語＝メロン（夏）】

虹の後さづけられたる旅へ発つ 中村草田男【季語＝虹（夏）】

【短期連載】茶道と俳句 井上泰至【第5回】

めちやくちやなどぜうの浮沈台風くる　秋元不死男【季語＝台風（秋）】

葛の花来るなと言つたではないか　飯島晴子【季語＝葛の花（秋）】

起座し得て爽涼の風背を渡る　肥田埜勝美【季語＝爽涼（秋）】

太る妻よ派手な夏着は捨てちまへ　ねじめ正也【季語＝夏着（夏）】

葛の花こぼれやすくて親匿され　飯島晴子【季語＝葛の花（秋）】

寝室にねむりの匂ひ稲の花　鈴木光影【季語＝稲の花（秋）】

よし切りや水車はゆるく廻りをり　高浜虚子【季語＝葭切（夏）】

すきとおるそこは太鼓をたたいてとおる　阿部完市

裸子の尻の青あざまてまてまて　小島健【季語＝裸子（夏）】

冷房とまる高階純愛の男女残し　金子兜太【季語＝冷房（夏）】

瀧見人子を先だてて来りけり　飯島晴子【季語＝滝見（夏）】

おほぞらを剝ぎ落したる夕立かな　櫛部天思【季語＝夕立（夏）】

俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【第66回】秩父・長瀞と馬場移公子

おもかげや姨ひとりなく月の友　松尾芭蕉【季語＝月（秋）】

妹は滝の扉を恣　小山玄紀【季語＝滝（夏）】

中干しの稲に力を雲の峰　本宮哲郎【季語＝雲の峰（夏）】

白衣とて胸に少しの香水を　坊城中子【季語＝香水（夏）】

未草ひらく跫音淡々と　飯島晴子【季語＝未草（夏）】

水面に閉ぢ込められてゐる金魚　茅根知子【季語＝金魚（夏）】

生れたる蝉にみどりの橡世界　田畑美穂女【季語＝蝉（夏）】

南浦和のダリヤを仮のあはれとす　摂津幸彦【季語＝ダリヤ（夏）】

【#37】『愛媛文学の面影』三部作受賞と愛媛新聞の高橋正剛さん

めぐりあひやその虹七色七代まで　中村草田男【季語＝虹（夏）】

きつかけはハンカチ借りしだけのこと　須佐薫子【季語＝ハンカチ（夏）】

【短期連載】茶道と俳句　井上泰至【第10回】

本州の最北端の氷旗　飯島晴子【季語＝氷旗（夏）】

腕まくりして女房のかき氷　柳家小三治【季語＝かき氷（夏）】

コンビニの枇杷って輪郭だけ　原ゆき

折々己れにおどろく噴水時の中　中村草田男【季語＝噴水（夏）】

【短期連載】茶道と俳句　井上泰至【第9回】

細長き泉に着きぬ父と子と　飯島晴子【季語＝泉（夏）】

観音か聖母か岬の南風に立ち　橋本榮治【季語＝南風（夏）】

鬼灯市雷門で落合うて　田中松陽子【季語＝鬼灯市（夏）】

「月光」旅館／開けても開けてもドアがある　高柳重信

白夜の忠犬百骸挙げて石に近み　中村草田男【季語＝白夜（夏）】

【短期連載】茶道と俳句　井上泰至【第8回】

わが恋人涼しチョークの粉がこぼれ　友岡子郷【季語＝涼し（夏）】

この人のうしろおびただしき螢　飯島晴子【季語＝蛍（夏）】

ふところに四万六千日の風　深見けん二【季語＝四万六千日（夏）】

俳人・広渡敬雄とゆく全国・俳枕の旅【番外―４】奥武蔵・山毛欅峠と石田波郷

買はでもの朝顔市も欠かされず　篠塚しげる【季語＝朝顔市（夏）】

来たことも見たこともなき宇都宮　／筑紫磐井

「我が毒」ひとが薄めて名薬梅雨永し　中村草田男【季語＝梅雨（夏）】

姦通よ夏木のそよぐ夕まぐれ　宇多喜代子【季語＝夏木（夏）】

【短期連載】茶道と俳句　井上泰至【第7回】

軽き咳して夏葱の刻を過ぐ　飯島晴子【季語＝夏葱（夏）】

祭笛吹くとき男佳かりける　橋本多佳子【季語＝祭笛（夏）】

少し派手いやこのくらゐ初浴衣　草間時彦【季語＝初浴衣（夏）】

未来より滝を吹き割る風来たる　夏石番矢【季語＝滝（夏）】

夕凪を櫂ゆくバター塗るごとく　堀本裕樹【季語＝夕凪（夏）】

【短期連載】茶道と俳句　井上泰至【第6回】

鶏鳴の多さよ夏の旅一歩　中村草田男【季語＝夏の旅（夏）】

水喧嘩恋のもつれも加はりて　相島虚吼【季語＝水喧嘩（夏）】

螢とび疑ひぶかき親の箸　飯島晴子【季語＝螢（夏）】

昼顔もパンタグラフも閉ぢにけり　伊藤麻美【季語＝昼顔（夏）】

赤ばかり咲いて淋しき牡丹かな　稲畑汀子【季語＝牡丹（夏）】

夏至白夜濤たちしらむ漁港かな　飯田蛇笏【季語＝夏至白夜（夏）】

白い部屋メロンのありてその匂ひ　上田信治【季語＝メロン（夏）】

虹の後さづけられたる旅へ発つ　中村草田男【季語＝虹（夏）】

【短期連載】茶道と俳句　井上泰至【第5回】

キャベツに刃花嫁衣裳は一度きり　山田径子【季語＝キャベツ（夏）】

黒揚羽に当てられてゐる軀かな　飯島晴子【季語＝黒揚羽（夏）】

水中に風を起せる泉かな　小林貴子【季語＝泉（夏）】

紫陽花のパリーに咲けば巴里の色　星野椿【季語＝紫陽花（夏）】

厚餡割ればシクと音して雲の峰　中村草田男【季語＝雲の峰（夏）】

金魚屋が路地を素通りしてゆきぬ　菖蒲あや【季語＝金魚（夏）】

妻のみ恋し紅き蟹などを歎かめや　中村草田男【季語＝蟹（夏）】

さよならと梅雨の車窓に指で書く　長谷川素逝【季語＝梅雨（夏）】

【短期連載】茶道と俳句　井上泰至【第4回】

叩頭すあやめあざやかなる方へ　飯島晴子【季語＝あやめ（夏）】

雷をおそれぬ者はおろかなり　良寛【季語＝雷（夏）】

うつとりと人見る奈良の鹿子哉　正岡子規【季語＝鹿子（夏）】

アルプスの雪渓見えてくる離陸　稲畑汀子【季語＝雪渓（夏）】

妹の手をとり水の香の方へ　小山玄紀

田を植ゑるしづかな音へ出でにけり　中村草田男【季語＝田植（夏）】

夏帯にほのかな浮気心かな　吉屋信子【季語＝夏帯（夏）】

【短期連載】茶道と俳句　井上泰至【第3回】